まったく何て音を出すんだこの人は・・・。
酔いどれモンスター・テナー、片山広明さんである。
タイトルからして人を喰っている。『そーかなあ』、どーかなあ、とでも言えというのか(笑)。
個人的には渋さ知らズでの演奏よりも、少人数グループの片山さんの方が好みだ。
男気溢れる重量級テナーサウンドを思い切り浴びたいではないか。
古澤良治郎(ドラム)、望月英明(ベース)、加藤崇之(ギター)というパワフルなリズムセクションに乗ってテナーが暴れまくる。
フリージャズ独特の難解さはなく、うるさくてデタラメで最高に楽しい「片山ワールド」に引き込まれる。
「そ~かなあ」は片山さんオリジナル曲だが、ジャズというよりロックに近い。プッと笑いがこみ上げるテーマがやたらとドライブする。
6曲目は「三多摩サンダウン」。三多摩って・・・、と思ってしまうが意外なほど美しいバラード。
そしてラストは渋さでもよく演奏されている名曲「皇帝」。こぶしを利かせたテナーが吼える壮絶な演奏だ。
音を鳴らすことに特化したようなテナーサックス。
そして実に唄うサックスだ。
こういう曲を聴いていると、「スケール練習なんかしたってしょーがねーぢゃねーか」というマズイ発想に囚われそうになってしまう。
もちろんそれは言いすぎというか誤りなのだが、何だかんだ言ってもつまるところはスゴイ音を出せるかどうか、なのだ。
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