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2011年3月21日月曜日

ペッパー・アダムス(Bs) / "Encounter!"

久々の更新になってしまった・・・。

前回はズート・シムズについて書いたが、本日ご紹介するのはバリトンサックスの雄ペッパー・アダムスとの競演盤"Encounter!"である。

1968年録音。
ペッパー・アダムスといえば、説明不要のブリブリゴリゴリのバリトンだが、クール派テナーのズート・シムズとの競演が異色の作品だ。

アダムスの名盤としては"Critics Choice"や"10 To 4 At Five-Spot"が挙げられることが多いが、

アダムスのスローナンバーが聴きたいならば、

少々渋めの本作を推したい。

何はともあれ、エリントンで有名な"Star Crossed Lovers"が出色の出来栄えだ。
ズートとの2管だが、曲は4分弱と短く、ソロもあまりない。
が、印象的なテーマを通して、二人のプレイヤーの音をじっくりと聴くことができる。
アダムスの演奏は偉大なるエリントン楽団の番頭ハリー・カーネイに捧げたもののようにも聴こえるのだ。

また、アダムスがワンホーンでしっとりと聴かせる"I've Just Seen Her"もこれまた名演である。
バリトンはエッジは立っているが、音の中は柔らかいというような印象で、これがバラッドにバッチリハマるのである。


←なんとも頼りない、公務員のようなツラだが、比類なき強靭な音を出した歴史的バリトン・バッパーである。











メンバーは以下の通り。
Pepper Adams (Bs)
Zoot Sims (Ts)
Tommy Flanagan (P)
Ron Carter (Ba)
Elvin Jones (Ds)

この面子だけでも、聴くのは義務といってよいだろう。

残念なのは、アダムスのバリトンの録音がテナーに比べて小さいことだ。
エルヴィン・ジョーンズのドラムはドカドカうるさく録れているにも関わらずである。
録音環境によるものだろうが、もう少し何とかならんのか。

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2011年3月10日木曜日

ズート・シムズ/"Soprano Sax"

ソプラノサックスをどういう音にしたいのかイメージがつかめず、困っていたときにバンドの先輩に薦められて買ったのがコレ。
テナーマンとして有名なズート・シムズだが、
実はソプラノサックスの名手でもあるのだ。

同じクール派のテナーの中でもスタン・ゲッツのように華のあるタイプではなかったが、レスター・ヤング直系のひたすらスイングしまくるスタイルを貫いた。

本作の録音は1976年。
フュージョンの足音が聴こえてきそうな時代に、50年代の録音かと思うような選曲と演奏を選択したのも、ズートならではといえるのではなかろうか。

1曲目"Someday Sweetheart"はディキシー時代の古い曲。
一緒に口ずさみたくなる親しみやすいテーマがたまらん!
よく聴くと低音域ではサブトーンを吹き、コードトーンで駆け上ったキメの高音域では張りのある音になる。
このあたりの音色のコントロールは見事だ。
4曲目"Bloos For Louise"は愛妻のために書いたズートのオリジナルだそうだが、古いスタイルのブルースをソプラノで吹くというのがかえって新鮮。
ズート・シムズのソプラノは温かみのある音だが、これといった真新しいものはない。
シドニー・ベシェのように強烈なヴィブラートを使うわけでもないし、コルトレーンのような攻撃性もない。
だが、それがポイントなのだとも思う。
ソプラノのような高音域の楽器はコントロールがどうしても難しくなるので、口や喉をリラックスさせた状態で自然な音を出し、楽器を鳴らすという、当たり前のことがより重要になるような気がしてくるのだ。
ソプラノサックスの音源ならこいういうのをオススメしたい。
某ケニーなんぞ聴いたって仕方ない。

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