サキソフォビアでも有名な竹内直さんのライブ録音。5曲中オリジナルは1曲だけだが、そんなことは関係ない。これは本当に素晴らしいアルバムだ。
オープニングを飾る"Dennis Charles"は竹内さんのオリジナル。名刺代わりの曲だそうで、5拍子がなんとも心地よい。少しかすれたようなテナーが軽快に響く。
そしてなにしろグッと来たのが2曲目"Mission"。
曲名からは想像しづらいが、ポップスでも通用するようなわかりやすく綺麗なコード進行が耳に心地よい。実はヤン・ガルバレク作曲らしい(へぇー・・・)。
図らずも感傷的な気分になってしまう、たまらん曲なのだ。
美しいメロディーをテナーが淡々と吹き、後藤浩二さんのメロディックなピアノソロが続く。
ゲストのソロでテーマに戻るか?と思いきや、竹内さんのテナーが爆発。メロディアスなソロにフリーキー・トーンが重なり、どんどんテンションが上がっていく。
息を呑む圧巻のソロである。
あれ、2曲目のことしか書いてなかった・・・。
ともかく聴いてみることをオススメする。
メジャーとはいえないかもしれない。が、疑問の余地なく傑作といえるアルバムである。
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2011年10月28日金曜日
2011年10月24日月曜日
ジョン・コルトレーン / "Dakar"
コルトレーンのレコードとしては比較的マイナーな「ダカール」である。
そもそもコルトレーンのリーダー作のようでいて実はそうではないのだ。
事情はよくわからんが何だかで出る予定だったレコードを、当時のコルトレーン人気に便乗してコルトレーン名義にすりゃ売れるだろうということでプレステッジが出し、コルトレーン初録音かと誤解され云々…。
よくわからんが、ともかくレコード会社のオトナな事情で出された一枚ということだろう。
こう書くとろくでもない内容だろうと誤解されそうだが、いわゆるコルトレーン・ジャズとはまた違ってなかなか面白い。
何しろコルトレーンとバリトン2本の共演なのだ。
もともとコルトレーンのテナーはパリッとしていてエッジがあり、ぶっといテナーとは別の色だが、バリトン2本に挟まれ、やたらと爽やかに聴こえてしまう。
特にペッパー・アダムスは説明不要の吹きっぷり。対してセシル・ペインは渋いんだかヘタなんだか正直イマイチではある。
コルトレーン自体が好きでなくても聴いて損はない(?)一枚、か。
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もともとコルトレーンのテナーはパリッとしていてエッジがあり、ぶっといテナーとは別の色だが、バリトン2本に挟まれ、やたらと爽やかに聴こえてしまう。
特にペッパー・アダムスは説明不要の吹きっぷり。対してセシル・ペインは渋いんだかヘタなんだか正直イマイチではある。
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2011年10月8日土曜日
フレディ・レッド / "Shades Of Redd"
不出世のピアニスト、フレディ・レッドによる玄人好みな名盤である。
ジャッキー・マクリーン(As)
ティナ・ブルックス(Ts)
の2管がフロントという珍しい編成。
2管にテーマを吹かせるといっても途中からパート分けしており、楽器の音域を上手く使った仕掛けがなされている。
ハードバップ期の録音だが、どこか影を感じさせる雰囲気がいかにもレッドらしい。
1曲目"Thespian"、冒頭の2管による幻想的なテーマで「このアルバムはアタリだ」と確信させるものがある。
ブルックスの音の美しさが際立って聴こえるバラッド"Just A Ballad For My Baby"、エキゾチックなメロディが哀愁を誘う"Ole"。
こういう曲を聴くと、フレディ・レッドはメロディ・メイカーとして際立った才能を持っていたのだろうと思う。
レッドが残した作品は決して多くないが、その中でこの"Shades Of Redd"はアルバムとしてのまとまりもことさら素晴らしい。
ぜひ聴いていただきたい一枚だ。
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