「マルコム・マルコム・・・」で物議を醸した『ファイアー・ミュージック』。
火を噴くような超フリーかと思っていたが、案外そうでもない。
シェップのフリーキーソロも勿論あるが、急な展開、セクションにフレーズの繰り返しを吹かせて盛り上げていく手法など、作曲者としての側面がより目立つ。
正直、オラオラ系テナーの爆発を期待していた私としては肩透かしを喰った感は否めなかったが、我慢して(笑)聴いているうちに、コルトーレンへの対抗心からこういう構想を練ったのではないだろうか、と勝手に考えた。
何かが足りない「イパネマの娘」はシェップらしい雰囲気が病みつきになる。
この演奏は白人音楽への皮肉だ、と捉える向きもあるらしい。うーむ、どうなんだろうか・・・。
本人へのインタビューが見つからなかったのでわからんが、崩れているのはシェップのテナーだけだし、「皮肉」というより「俺流のイパネマ」をやりたかっただけにも思えるのです。
どうでしょうか・・・。
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