近年やたらと再評価されているサヒブ・シハブ。
バリトンサックスが有名だが、アルト、ソプラノのほかにフルートも吹くマルチリード奏者だ。
ちなみにサヒブ・シハブというのは回教名(ムスリム)で、本名はエドモンド・グレゴリーという。
なんか普通過ぎるが・・・。
“Sentiments”
65年および71年の録音を収めたお得盤。
前半ではサヒブのソプラノ(!)がワンホーン・カルテットで聴けるのが珍しい。
後半はThe Danish Radio Jazz Group(デンマーク放送所属のバンド)によるアンサンブル。こっちではバリトンとフルート。
サヒブはマリガン信奉者だそうだが、なるほど、バリトンの音はペッパー・アダムスのようなブリブリ系ではなく、軽やかだ。
それとは対照的に、ソプラノはかなりバキバキした、芯のある音になっている。
表題曲“Sentiments”もソプラノで吹いているが、いきなりオルガンとエレキベースが入ってきて、いうなればインチキ臭いクラブジャズといった雰囲気である。このいい加減さがまたいい。
マイナーのファンキーチューン(3曲目)が出てきたかと思えば、サスペンス映画のBGMで流されそうな12曲目など、全体的にサヒブの曲は変なのが多い。
それがまた面白いんだが・・・。
ケニー・ドリューが参加していることからも、本作は今となっては貴重な記録だ。
☆次回をお楽しみに☆
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