2011年1月8日土曜日

サヒブ・シハブ/“Sentiments”

近年やたらと再評価されているサヒブ・シハブ。

バリトンサックスが有名だが、アルト、ソプラノのほかにフルートも吹くマルチリード奏者だ。




ちなみにサヒブ・シハブというのは回教名(ムスリム)で、本名はエドモンド・グレゴリーという。
なんか普通過ぎるが・・・。













“Sentiments”

65年および71年の録音を収めたお得盤。
前半ではサヒブのソプラノ(!)がワンホーン・カルテットで聴けるのが珍しい。
後半はThe Danish Radio Jazz Group(デンマーク放送所属のバンド)によるアンサンブル。こっちではバリトンとフルート。

サヒブはマリガン信奉者だそうだが、なるほど、バリトンの音はペッパー・アダムスのようなブリブリ系ではなく、軽やかだ。

それとは対照的に、ソプラノはかなりバキバキした、芯のある音になっている。

表題曲“Sentiments”もソプラノで吹いているが、いきなりオルガンとエレキベースが入ってきて、いうなればインチキ臭いクラブジャズといった雰囲気である。このいい加減さがまたいい。

マイナーのファンキーチューン(3曲目)が出てきたかと思えば、サスペンス映画のBGMで流されそうな12曲目など、全体的にサヒブの曲は変なのが多い。

それがまた面白いんだが・・・。

ケニー・ドリューが参加していることからも、本作は今となっては貴重な記録だ。

☆次回をお楽しみに☆

0 件のコメント: