2012年9月8日土曜日

デイブ・ホランド・ビッグバンド/"What Goes Around"

デイブ・ホランドには地味な印象しか持っていなかったが(失礼な話だ)、作曲すると変態なものが出来上がってくるのだから、もう嬉しくなってしまう。ECMだからか少々綺麗過ぎるとこはある。もう少しグチャグチャにしちゃってもいいのにと思わんでもないが、ツボにはまる曲にはガシッと心を掴まれる。

ともかく、"The Razor's Edge"を聴いて欲しい。
各セクションが次々に重なり調性の薄いテーマ形を作っていくとこなんか、もう痺れてたまらん。
コンテンポラリー寄りの曲調だがわかりやすいかっこよさ溢れるトゥッティ。
実際にバンドで演奏することを考えると、こういうところはとても大切だ。自分のバンドでバシッとキメて拍手浴びてぇ~!と、選曲意欲を非常に掻き立てる。

サックス吹きの視点からしてもこのアルバムは買いだろう。
何しろ、アントニオ・ハート、マーク・グロス(As)、クリス・ポッター(Ts)、ゲイリー・スマリアン(Bs)ときたもんだ。
しかも当然だが、サックスに限らずソロの完成度は非常に高い。
こういう音源を聴いていると、バンドとしてのスピード感を出せるかどうかにはセクションはもちろんのこと、ソロにも大いに責任があることがよーくわかる。と、書くのはたやすく、やるのはえらい難しいんだが・・・。

ビッグバンドファンもコンボ屋も十分楽しめる一枚。


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