前回書いた高瀬アキの”Blue Monk”が録音されたのは1991年だが、同年にジャズテナーの巨匠最後の演奏が吹き込まれていた。
スタン・ゲッツである。
本作は1991年3月、ゲッツが癌で亡くなるちょうど3ヶ月前に録音されたライブ盤である。
ケニー・バロンのピアノとデュオで、全曲スタンダード。
理論的に難しいことは何もやっていないが、二人のソロは実にメロディアスだ。バロンの透き通ったピアノがとても心地よい。
テナー、ピアノともにアドリブの練習素材としても最適といえる。
だが、そんな話はここでは重要ではない。
本作において何よりも聴くべきは、ゲッツの音の凄まじさである。
