ジャズ・バリトンサックスの第一人者といえばジェリー・マリガンなのであろうが、そんなこた知らん。俺はサージ・チャロフが好きだ。
世代的にはチャロフはマリガンの先輩。言うなれば、
白人バリトンソロイストの元祖なわけだ。
モノクロの写真に青が映えるジャケットアートが秀逸だ。
本作は56年録音の名盤、最後のリーダーアルバム。
享年34歳。あまりにも早過ぎる死である。
テナーと聴き間違うほどの軽やかなサウンドだが、フォルテッシモになった瞬間にショートベルのバリトンから噴出す音は極太。
フレーズ中に突然最低音をボフッと使うあたりからも、バリトンソロイストっぷりが伺える。
4曲目"All The Things You Are"の流麗なバップフレーズ。
そしてアルバム最後を飾るバラード"Stairway To The Stars"。
『銀河への架け橋』とでも訳そうか。
情景が目に浮かぶような美しい曲に情感たっぷりのバリトンサックスソロ。チャロフはスローな曲で抜群の表現力を発揮するプレイヤーのようだ。
今更ながら自信をもってオススメする、ジャズ・バリトンサックス名盤中の名盤である。
0 件のコメント:
コメントを投稿