待ってました、大統領。
真打登場である。
俺の一番好きなバリトンプレイヤー、
ハミエット・ブルーイット(Hamiet Bluiett)。
世では70年代ロフト・ジャズやワールド・サキソフォン・カルテットでの活躍が有名。
基本スタイルは無論フリージャズなのだが、演奏形態は様々。バリトンサックスグループを率いたり、パーカッションと競演してアフリカン・スピリチュアルになってみたり・・・。
ごちゃごちゃ書いても仕方ない。
ともかく、ショートベルのバリトンから噴出す
地鳴りのような音を聴け!
あ、写真はLow A付だった・・・。しまった笑
“With Eyes Wide Open”
ブルースからアフリカン、スローナンバーまで入っていてお得な一枚。
3曲目の”Monk&Wess”なんか、どアタマから「ブベブベ ブベブベーベレベっ」と、バリトンサックスはかくあるべき、てな具合のテーマが飛び出てきてギャハハと笑いがこみ上げてくる。
これだからモンクなのかと、妙に納得してしまう。
それが一転、5曲目のバラード”Song For Camille”になると、状況は一変する。
心の琴線に触れるメロディーというのは、掛け値なしにいい。
この曲はアルトやテナーではだめだ。バリトンでないと。
“Live At Village Vanguard”
ブルーイットのバリトンはアホみたいによく歌う。
全曲スローナンバーだが、当然単なる甘ったるいバラードブックではない。
バラードを吹いてもマリガンのようにはならないわけで、流麗さとかそんなヤワな表現とは無縁の、ひたすら男臭い演奏になる。
リズムセクションの好サポートも印象的だ。4曲目冒頭の4分半にも及ぶベースソロなど、途中から熱気むんむんである。
じっくり聴きたい方には強烈にオススメする。
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ブルーイット名義のアルバムはそこそこ多い。
なんでもかんでもオススメなわけではないし、前衛がベースのスタイルが好きかにもよる。
しかし、
これを聴かずに一体何を聴くというのか
失敬、少々興奮してしまった。
おしまい。
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