なぜだか「ソー・ホワット」のタイトルで売られている本作。
そんなことはさておき、いや~これは充実度高い。
日野さんは言うまでもなく、他のプレイヤーのソロも何度聴いても飽きがこないのだが、何しろジョー・ヘンダーソンのテナーがいい。お恥ずかしい話だが、このレコードを聴くまではジョー・ヘンがこんなにキレたテナー奏者だとは思っていなかったのだ。
ブルーノートのPage Oneなどを聴いていると、サブトーン多めの音色は堅実、フレーズは基本的に正統派でどこまでもマイペースな印象を受ける。
それはそれですごくいいのだが、ここでのジョー・ヘンはかなりぶっ飛んでいる。フリーキーに吹く場面まで出てくるのだが、マイペースは崩さないもんだからコルトレーン・フォロワー的な暴れ方はしない。無理せずにアウトする様がまたいいのだ。
B面を1曲で占める"Get Magic Again"はプーサンのオリジナル。
リズムもテーマもない、静かに尖った曲がジョー・ヘンの感性を刺激したのか、これまたモダン・テナーかくあるべきなフレーズを紡ぎ出す。
もっと売れてもいいアルバムだと思うのだが・・・。
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