2011年10月8日土曜日
フレディ・レッド / "Shades Of Redd"
不出世のピアニスト、フレディ・レッドによる玄人好みな名盤である。
ジャッキー・マクリーン(As)
ティナ・ブルックス(Ts)
の2管がフロントという珍しい編成。
2管にテーマを吹かせるといっても途中からパート分けしており、楽器の音域を上手く使った仕掛けがなされている。
ハードバップ期の録音だが、どこか影を感じさせる雰囲気がいかにもレッドらしい。
1曲目"Thespian"、冒頭の2管による幻想的なテーマで「このアルバムはアタリだ」と確信させるものがある。
ブルックスの音の美しさが際立って聴こえるバラッド"Just A Ballad For My Baby"、エキゾチックなメロディが哀愁を誘う"Ole"。
こういう曲を聴くと、フレディ・レッドはメロディ・メイカーとして際立った才能を持っていたのだろうと思う。
レッドが残した作品は決して多くないが、その中でこの"Shades Of Redd"はアルバムとしてのまとまりもことさら素晴らしい。
ぜひ聴いていただきたい一枚だ。
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