2010年11月3日水曜日

ジョン・ルイス/"Grand Encounter" サックス:ビル・パーキンス

好きなテナーサックスは誰かと聞かれて、ビル・パーキンスと答える人はほとんどいないだろう。
スーパーサックスや秋吉敏子オーケストラに籍を置いたころもある西海岸系のテナーだが、
作品も少なく、マイナーなプレイヤーといわざるを得ない。

そんな彼の随一の名演と呼べるのが、MJQのディレクターと務めたピアニスト、ジョン・ルイス名義の
”Grand Encounter”
である。

まず、ジャケットがいい!
夕日の差す野原に寝転がる可憐な少女。

たまらんぞ!この野郎!
まずこの時点でジャケ買いである。

肝心の内容だが、もともとMJQも激しい演奏をするグループではないので、「東西の邂逅」と銘打った本作も、東西対決ムードはなく、ましてハードバップのようなバキバキ系でもなく、
ゆったりとした時間が流れていく。

ビル・パーキンスは、スタンダードの名曲に乗せて、あらかじめ譜面に書かれてあるかのようなメロディックなソロを淡々と吹く。

特に3曲目”Easy Living”が秀逸。バラードを柔らかな音で奏でるテナーは必聴だ。


■Musicians
John Lewis (P)
Bill Perkins (Ts)
Jim Hall (Gt)
Percy Heath (Ba)
Chico Hamilton (Ds)

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