俺が好きなハード・バップテナーの一人であるジョニー・グリフィン。
低音から高音域まですべてを存分に使った起伏に富むフレージングと、「豪快」と呼ぶに相応しいぶっとい音が魅力だ。
とはいえ、演奏スタイルはホンカーやブロウ・テナー族とは違い、拍に忠実である(ホンカーがメチャクチャやっていると言いたいわけではないが)。
突然「ギョエー」とフラジオをぶちかましたりはしない。
よって、バップフレーズの練習素材としても大変重宝するわけだ。
“Studio Jazz Party”
1960年録音。
本作はスタジオをパーティー会場にして、親しい友人を招いてグリフィン・クインテットの演奏を録音すしたものである。
※スタジオ代は当然リバーサイド・レコーズが負担。ミュージシャンにとってはまったくもって最高の待遇だ。
気の置けない友人を集めての演奏とあって、バンドも客もやりたい放題。
タッド・ダメロンの名曲”Good Bait”でパーティーは始まる.。
親しみやすいテーマのバップ・ナンバーでリラックスした雰囲気だが、スタジオ全体が次第に白熱してくる。
3曲目に入るとリズムに煽られてグリフィンのソロが炸裂。これでもかと吹きまくる。汗ダラダラのグリフィンが目に浮かぶようである。
客も「イエー!」とか「ギャハハハ」とか、演奏そっちのけで騒ぎ始める(笑)。
全体を通して漂う極めて適当かつ楽しい雰囲気がたまらない一枚だ。
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