久しぶりの日本ジャズである。
1970年(昭和45年)録音。
スリー・ブラインド・マイスの記念すべき第一弾
が、この"ミネ"だ。
←地面から峰さんの首が生えているという、何がなんだかわからないがなんとも凄まじいジャケット。
これでジャケ買いはなかなか厳しいものがある。
まるでダリかエッシャーの絵のようだ。
実は、私は最近まで峰さんがもともとアルト吹きであったことを知らなかった。
勝手にバキバキなアルトだろうと想像していたが、意外と(というのは大変失礼だが)
洗練された音色なのだ。
レコード全体の曲調、ソロのテンションの上げ方は1970年代日本ジャズの幕開けと呼ぶに相応しい、「ニュージャズ」な演奏になっているが、音色は完成された美しいもので、4ビート比較的静かな雰囲気の曲調にマッチしている。
激烈な坂田明さんのアルトとは対照的だ。
ビブラートをあまり使わないぶっきらぼうな吹き方はマクリーンに通じるようにも思える。
■A-1:モーニング・タイド
ファスト・スイングの4ビートモノ。
峰さんの締まった音色のアルトを堪能できる。後半にかけてのテンションの持っていきかたは必聴だ。
■A-2:アイソトープ
ジョー・ヘンダーソン作曲の循環モノ。峰さんはソプラノに持ち替えている。
4音のコードトーン連発フレーズはコルトレーンを意識したのであろうか・・・。
■B-1:ドリーム・アイズ
モーダルな曲。ソプラノサックスにトロンボーンの2管、エレクトリック・ピアノの音も重なり、澄み切った空気を演出している。
■B-2:ワーク・ワン
ブルースの変形曲。
曲調に合わせてソロもバップの雰囲気を出しており、「饒舌なマクリーン」のように聴こえるところもある。
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