2011年1月30日日曜日

スタン・ゲッツ最後のステージ/”People Time”

前回書いた高瀬アキの”Blue Monk”が録音されたのは1991年だが、同年にジャズテナーの巨匠最後の演奏が吹き込まれていた。




スタン・ゲッツである。






本作は1991年3月、ゲッツが癌で亡くなるちょうど3ヶ月前に録音されたライブ盤である。
ケニー・バロンのピアノとデュオで、全曲スタンダード。
理論的に難しいことは何もやっていないが、二人のソロは実にメロディアスだ。バロンの透き通ったピアノがとても心地よい。
テナー、ピアノともにアドリブの練習素材としても最適といえる。
だが、そんな話はここでは重要ではない。
本作において何よりも聴くべきは、ゲッツの音の凄まじさである。

2011年1月25日火曜日

高瀬アキwithデヴィッド・マレイ/”Blue Monk”

前回ハミエット・ブルーイットについて書いたあと、同じロフトジャズ仲間のデヴィッド・マレイ(David Murray)を無性に聴きたくなって久しぶりに取り出したのがコレ。


ヨーロッパを中心に活動するピアニスト高瀬アキさんとのデュオという、少々珍しい編成だ。
マレイはテナーとバスクラリネットを吹く。

マレイは70年代ニューヨークのロフトジャズ・ムーヴメントで頭角を現したテナー奏者だ。
リーダーアルバムがやたらと多く、ワンホーンカルテットからビッグバンド、変なファンクまで守備範囲は広い。


「アルバート・アイラーを踏襲したスリリングなプレイ」(?)
などという、わかったようなわからないような謳い文句で日本でも紹介され話題となった。


たしかにアイラーのようなフリーフォームの奏法を多用するが、基本的スタイルは戦闘的な前衛ではなく、むしろコールマン・ホーキンスに根ざした新鋭正統派という印象が強い。


音はとにかく極太。

鉄芯が入ったようかんのような重さがあり、
(我ながらいい例えだなァ)
コシもある。

これにはベルグラーセンのマウスピースも一役買っていると思われる。

※ラーセンのマウスピースについてはまたの機会に。

2011年1月21日金曜日

ブルーイット・バリトンネイション/”Libation For The Baritone Saxophone Nation”

私がもっとも敬愛するバリトン奏者ハミエット・ブルーイット先生。



バリトンのワンホーン・カルテットでは飽足らず、バリトン4本+ドラムという
とてつもなくアホで
最高に刺激的なグループまで作ってしまった。

何故にこういうおもしろいことを思いつくのか。

2011年1月16日日曜日

コーン6Mのネック(アルトサックス)

ヴィンテージサックスが好きな方はよくご存知のことと思うが、コーン(C.G.CONN)製アルトのネックには『マイクロチューニングデバイス』なる物がついている(ないものもある)。

これは、ネックについているダイヤルを回してネック自体を伸縮させてチューニングするという、驚くべきシステムであった。
(結局この機構を使ったのはコーンだけだったが)



本題はここから。
これまでは、せっかくチューニングデバイスが付いているのに、マウスピースの抜き差しで対応していたが、ふと思い立って
目いっぱいマウスピースを突っ込んだ状態でデバイスをくるくる回してチューニングし、吹いてみた。

2011年1月13日木曜日

フィル・ウッズとジーン・クイル/Phil Talks With Quill

前回はテナーバトルについて書かせていただいたが、アルトのバトルモノでも負けず劣らず熱い演奏がある。


1957年録音。

バップの有名曲をアルト2本でこれでかとばかりに吹くわけだが、このころの二人は音が似通っているので、フレーズの手癖などをよく聴かないと、どっちがどっちだか
正直よくわからん。

2011年1月12日水曜日

ジョニー・グリフィンとエディ・ロックジョウ・デイビス/"Lookin’ At Monk"

前回ジョニー・グリフィンについて書いたばかりだが、我慢できなくなったので、本日はロックジョウ・デイビスとのツイン・テナーアルバムをご紹介。

1961年録音。
ハードバップ黄金期を過ぎた時代にあっても、まだ熱い音源はある!
この二人のバトルアルバムはリバーサイドやMPSなどからも出ているが、本作はタイトル通りモンクの曲だけを演奏したという点で異色だ。

モンクは変な曲を書くことで有名なおっさんだが、この二人の手にかかると、あら不思議。
イケイケテナーバトルに変わってしまう。

一聴してわかるほど両者のスタイルは違うが、どちらも野太く重量級の音圧だ。

2曲目”Well You Needn’t”のチェイスのようなアップテンポの曲が、2管決闘の図をもっとも満喫できる形だろう。
モンクの変な曲にイマイチ乗り切れていない風のロックジョウも「俺これが得意!」とばかりにグロウルし(笑)、タフテナーをアピール。

一転、名曲”Round Midnight”ではグリフィン一人であのテーマをじっくり吹く。
ここぞというコードチェンジで、ここぞという盛り上げ方。憎い・・・。


ベイシーが愛したワイルドテナーのロックジョウとハードバップの速射砲グリフィン。
こういう音源にこそ、古きよきテナーバトルの醍醐味がある。


Johnny Griffin(ts)
Eddie “Lockjaw” Davis(ts)
Junior Mance(p)
Larry Gales(b)
Ben Riley(ds)

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ジーン・アモンズのテナーバトル
ジョニー・グリフィン/Studio Jazz Party

2011年1月10日月曜日

ジョニー・グリフィン/Studio Jazz Party

俺が好きなハード・バップテナーの一人であるジョニー・グリフィン。

低音から高音域まですべてを存分に使った起伏に富むフレージングと、「豪快」と呼ぶに相応しいぶっとい音が魅力だ。

とはいえ、演奏スタイルはホンカーやブロウ・テナー族とは違い、拍に忠実である(ホンカーがメチャクチャやっていると言いたいわけではないが)。
突然「ギョエー」とフラジオをぶちかましたりはしない。

よって、バップフレーズの練習素材としても大変重宝するわけだ。

“Studio Jazz Party”


2011年1月8日土曜日

サヒブ・シハブ/“Sentiments”

近年やたらと再評価されているサヒブ・シハブ。

バリトンサックスが有名だが、アルト、ソプラノのほかにフルートも吹くマルチリード奏者だ。




ちなみにサヒブ・シハブというのは回教名(ムスリム)で、本名はエドモンド・グレゴリーという。
なんか普通過ぎるが・・・。













“Sentiments”

65年および71年の録音を収めたお得盤。
前半ではサヒブのソプラノ(!)がワンホーン・カルテットで聴けるのが珍しい。
後半はThe Danish Radio Jazz Group(デンマーク放送所属のバンド)によるアンサンブル。こっちではバリトンとフルート。

サヒブはマリガン信奉者だそうだが、なるほど、バリトンの音はペッパー・アダムスのようなブリブリ系ではなく、軽やかだ。

それとは対照的に、ソプラノはかなりバキバキした、芯のある音になっている。

表題曲“Sentiments”もソプラノで吹いているが、いきなりオルガンとエレキベースが入ってきて、いうなればインチキ臭いクラブジャズといった雰囲気である。このいい加減さがまたいい。

マイナーのファンキーチューン(3曲目)が出てきたかと思えば、サスペンス映画のBGMで流されそうな12曲目など、全体的にサヒブの曲は変なのが多い。

それがまた面白いんだが・・・。

ケニー・ドリューが参加していることからも、本作は今となっては貴重な記録だ。

☆次回をお楽しみに☆

2011年1月7日金曜日

追悼マリオン・ブラウン

2010年10月18日、マリオン・ブラウン逝く。

不覚にも最近まで知らなかった・・・。

←ESPから出たカルテットのレコード。
  見つけたら買っておこう。


60年代中盤、フリージャズが一気に台頭した時代に頭角を現した前衛派のアルトだが、わけのわからんノイズをただ撒き散らす如き演奏をすることはなかった。





失礼を承知で言わせていただくと、アルト奏者としてはヘタである。
綺麗で繊細な音を出すプレイヤーで、指もそんなに回らない。

太い音で押してくるような演奏が好きな俺としては「もうちょっと気合を入れんかオッサン!」と言いたくなるときもままあるのだが、淡々とした、しかし聴衆に媚びることのないフレーズを吹くマリオンが不思議と好きであった。
“Offering”

92年録音、コルトレーンに捧げるというテーマの作品。
スローな曲が多いので、丸くなったようで少々物足りなさも感じるが、ヘタクソでも印象的なフレーズ、シンプルかつ美しい音は60年代とあまり変わらなくていい。
ヴィーナス・レコードから出ているのは何か気に入らないが、
それは置いとこう。
5曲目”Golden Lady”はなんとなく雰囲気がエリック・サティ。
それもそのはず、マリオンはサティの研究に明け暮れていた時期があったのだ。

最後を飾るコルトレーンの名曲”After The Rain”では、牧歌的な風景が見えてくるような、純粋なアルトを聴くことができる。

ちなみに

コルトレーン世紀の問題作(?)”Ascension”では、うまいんだかヘタなんだかよくわからんソロを吹くマリオンを聴くことができる。


☆次回をお楽しみに☆

2011年1月5日水曜日

山下洋輔トリオ/キアズマ

平成23年になったものの、先の見えない状況が続く。 「草食系男子」などというクソの足しにもならない輩が増え、時代は閉塞感に満ちている。

こういう時にこそ、圧倒的なパワーで聴衆をねじ伏せる音楽が必要ではないのか。

75年ドイツでのライブ、山下洋輔トリオ第2黄金期の代表作である。

メンバーは山下洋輔(p)、森山威男(ds)、
そしてアルトサックスはもちろん坂田明。


海外の著名プレイヤーに「山下洋輔トリオのあとに演奏するのは勘弁してくれ。」と言わしめた、ぶっちぎりに疾走する雷のようなサウンドだ。








2011年1月2日日曜日

イリノイ・ジャケー/"Jumpin’ at Apollo”

2011年一発目はお祭りテナーで行きたいと思う。

ホンカーといえばこの人は外せない。

アーネット・コブより少し前にホンカー族として名を馳せていたので元祖とも思えるが、ジャケーは「ホンキングはレスター・ヤングに習ったよ。」と言っていたらしく(本当かいな)、ホンカーの源流は未だに判然としない。

“Jumpin’ at Apollo”

1945年から47年までの録音が合計23曲も入っているお得音源。

フロント3ないし4管でドカドカとスウィングする。ひとことで言えば、これは
バカバンドである。

※「バカ」というのは敬意をこめた表現であるとご理解いただきたい。

これぞジャンプ・ブルースと呼ぶべき、底抜けの明るさ、ムサさ、そして漫画のような曲のエンディング。


ジャケーのテナーは

・グロウル奏法が基本
・ソロで困ったらとりあえずフラジオ

というホンカー要素満載。家で一人で聴いていても「いけぇ!」と思わず叫んでしまう。

メンバーもやたらと豪華だ(今から思えばだが)。

ベースはミンガス、バリトンはレオ・パーカー、ワイノニー・ハリスのシャウトにギターはフレディー・グリーン!

こういうのをお宝音源と呼ぶのだろう。

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レオ・パーカー/"Back To Back Baritones"

2010年12月31日金曜日

エリック・ドルフィー/"Far Cry"  および大晦日のご挨拶

2010年最後の日にふさわしいプレイヤーについて何か書こうと考えたのだが、
エリック・ドルフィーを選んだ。


※ドルフィーについては様々な文献で書き尽くされているが、大晦日だし気にしない。






行き詰ったハードバップの時代から、モードとも違う方法で脱却し、フリージャズへの架け橋となったが、その先に行く前に死んでしまった。

仮にドルフィーがそのまま生きていたなら、60年代以降のジャズも今とはまったく違った様相を呈していたかもしれない。



Far Cry

こんなこと書くとジャズファンの方々にぶん殴られるかもしれないが、ドルフィーを聴いてもなにをやってんだかまったくわからない。
が、それがまた極め付けに面白いとこでもある。

2010年12月27日月曜日

サージ・チャロフ/"Blue Serge"

ジャズ・バリトンサックスの第一人者といえばジェリー・マリガンなのであろうが、そんなこた知らん。俺はサージ・チャロフが好きだ。


世代的にはチャロフはマリガンの先輩。言うなれば、
白人バリトンソロイストの元祖なわけだ。








モノクロの写真に青が映えるジャケットアートが秀逸だ。









本作は56年録音の名盤、最後のリーダーアルバム。

享年34歳。あまりにも早過ぎる死である。


テナーと聴き間違うほどの軽やかなサウンドだが、フォルテッシモになった瞬間にショートベルのバリトンから噴出す音は極太。

フレーズ中に突然最低音をボフッと使うあたりからも、バリトンソロイストっぷりが伺える。

4曲目"All The Things You Are"の流麗なバップフレーズ。


そしてアルバム最後を飾るバラード"Stairway To The Stars"。

『銀河への架け橋』とでも訳そうか。

情景が目に浮かぶような美しい曲に情感たっぷりのバリトンサックスソロ。チャロフはスローな曲で抜群の表現力を発揮するプレイヤーのようだ。

今更ながら自信をもってオススメする、ジャズ・バリトンサックス名盤中の名盤である。

2010年12月25日土曜日

J.R.モンテローズ/"Straight Ahead"

ジャズファンの間では、J.R.モンテローズは初心者を寄せ付けない、マニア好みのテナーとされているらしい。
寺島靖国さん曰く、「日陰者のテナー」。
たしかに、言い得て妙だ。
ハードバップ時代のプレイヤーだが、ぶつ切りにしたようなフレージングは流暢とは言い難い。
これといった華があるようにも思わんし、
「だったらロリンズ聴けばいいだろが。」という声が聞こえてきそうである。
しかしそれでもなお、確実にモンテローズファンがいるのは、やはり「音」だろう。
ちょっと掠れたような、サブトーン満載の太い低音。
高音域はアクセントをはっきりつけるブツ切りサウンド(モンテローズ節)も手伝って、ともすればマクリーンのアルトのように聞こえる時さえある。
これがモンテ中毒の秘密なのかもしれん・・・。
“Straight Ahead”

※『ザ・メッセージ』は再発されたタイトルなので内容は同じだよ。

“Violets For Your Furs”(コートにすみれを)の名演で有名な68年録音盤。
サブトーン全開の”I Remember Clifford”に、これぞハードバップと言うべき”Short Bridge”。
ブルーノート盤が一般的に人気らしいが、
私はコレが一番モンテローズらしさが出ていると思う。
たまにはこういう激渋なのも聴いてみると新鮮だなぁと・・・。
しかし、たかがCDがなんでこんなに高いのか。わけがわからん。
これじゃ誰も買わんだろうに。

■Musicians
J.R.Monterose (ts)
Tommy Flanagan (p)
Jimmy Garrison (b)
Pete La Roca (ds)

☆それでは次回をお楽しみに☆

2010年12月22日水曜日

女のアルト ヴァイ・レッド/"Bird Call"

き、来ました!


パーカー派女アルト奏者、ヴァイ・レッド(Vi Redd)の

激レア盤がようやくCD化されることと相成った!



1928年生まれ。エリック・ドルフィーとは学友、ハンプトン・ホーズとはセッション仲間だったらしい。
(なんだ、そのうらやましいシチュエーションは!!)


実力の割りに過小評価されているアルト兼ヴォーカリストである。
特に国内での知名度は低いといわざるを得ない。



が、レコードに針を落とせばバキッとしたパーカー直系のゴキゲンな(古いな・・・)アルトソロが飛び出す。パワーは男勝りだ。
さらに、ブルースに根ざすザラッとした声質のヴォーカル。


本作は、パーカーのナンバーやスタンダードを中心に取り上げているわけだが、

どアタマから彼女の声にグッとくる1曲目”If I Should Lose You”、パーカーの名曲”Anthropology”、ガーシュインの”Summertime”など、
これでもかという名曲が揃う。



しかし!俺が個人的に
強烈にオススメ

したいのはスローナンバー”Old Folks”。

この音の伸びは一体なんなのだ。泣かせるポイントを心得とる。
そして、ヴィブラフォンの語りかけるようなソロが続く。

アルバムのラストに相応しい、まさに名演。



こういう珍名盤の中に、聴いたことのないすばらしい演奏が埋もれている。これだからレコード漁りはやめらないのだ。

■Musicians
Vi Redd (as,vo)
Kansas Lawrence (tp)
Roy Ayers (vib)
Russ Freeman (p)
Leroy Vinneger (b)
Richie Goldberg (ds)
Herb Ellis (gt)
Bob Whitlook (b)


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ソニー・スティット/"Newyork Jazz"
エリック・ドルフィー/"Far Cry"  および大晦日のご挨拶

2010年12月16日木曜日

片山広明/”Ninety-Nine”

「ジャズに目覚め演奏活動を始めて以来ずっと、私の目指すのはスゴイ音だった。
ハッタリと言われようが、フレーズがない(?)と言われようが、渋さを知らないと言われようが、スゴイ音楽をやりたかったのだ。」
(”Ninety-Nine”ライナーノーツより抜粋)
片山さんの演奏をライブで見たことがある。本当に「スゴイ」音だった。
数ミリの幅しかないマウスピースとリードの隙間に全力で息をぶち込むような、凄まじいステージであった。

本作は1987年に『ドライ・シェリー』としてLPで発売されたものの復刻盤である。

このLPは数百枚しか発表されなかったもので、都内各所のディスクユ?オンで探し回ったが結局見つからなかったっけ。
テナーに、ベース、ドラムのトリオによる演奏。たった3人でこんなに音が分厚くなるものなのか。

私は何しろ1曲目が好きだ。超スタンダードの”My One And Only Love”。
8分の3拍子で演るにも関わらず、その音はまさにジャズ。4ビートしか認めないなどとほざく奴は引っ込んでおれと。
この1曲目を聴くと、「ああ、この人はメロディーメーカーなんだ。」と思う。

獣の咆哮の如き野性味あふれるテナーにそこはかとなく感じる哀愁は一体何なのか。
リズムセクションはこれでもかという重さ。

外タレの猿真似ではない、80年代日本ジャズの隠れ名盤と思う。
■Musicians
片山広明(Ts)
早川岳晴(B)
つの犬(Ds)

■Songs
1,My One And Only Love
2,Time Manager
3,504
4,99
5,An Emotion
6,Dry?Drei?
7,Good Bye Pork Pie Hat
8,Bye Bye

ちなみに
片山さんは酒飲みで有名である。
リハでもレコーディングでもちびちびやりながらだそうである。
某ライブハウスのスタッフは片山さんの体調を気遣って、ほとんど焼酎の入っていないウーロンハイを出すらしい(あ、これ片山さん読んだら怒るかな・・・。)
関連記事
竹内直(Ts,Fl) / "Live At Star Eyes featuring 後藤浩二"

2010年12月14日火曜日

SAXEMBLE(ジェームス・カーター)

ブログには統計表示機能というのがあって、ページを見てくれた方がどんなキーワードでたどり着いたか、どの記事が頻繁に読まれているかなどを管理者は知ることができる。
で、当ブログで最近人気なのは
ジェームス・カーター(James Carter)らしい笑。

近頃はおとなしくなってつまらんとの批評も聞くが、時期やアルバムによって差はあるものの、やはりカーターはめちゃくちゃで面白い。
というわけで、今回はカーター絡みのアルバム”Saxemble”をご紹介。


※実はこれ、フランク・ロウがリーダーのグループらしい。が、ロウについては書くことがないので素通りすることにする。ロウさん、すみません。
「サックスアンサンブル」を短くしてみました、みたいな安易なアルバムタイトルはどうにかならんのかと思うが、まあいいとしよう。
俺はメンバーと曲目を見て即買いした。

■Musicians
James Carter (As,Ts,Bs)
Frank Lowe (Ts)
Michael Marcus (Manzello,Bass sax)
Cassius Richmond (As)
Cindy Blackman (Ds)
with
Alex Harding (Bs)
Bobby Lavell (Ts)
サックス6本(!)+ドラムという、なんとも凄まじい編成だ。

2010年12月6日月曜日

ハミエット・ブルーイット(バリトンサックス)

待ってました、大統領。
真打登場である。

俺の一番好きなバリトンプレイヤー、
ハミエット・ブルーイット(Hamiet Bluiett)。
世では70年代ロフト・ジャズやワールド・サキソフォン・カルテットでの活躍が有名。
基本スタイルは無論フリージャズなのだが、演奏形態は様々。バリトンサックスグループを率いたり、パーカッションと競演してアフリカン・スピリチュアルになってみたり・・・。

ごちゃごちゃ書いても仕方ない。

ともかく、ショートベルのバリトンから噴出す

地鳴りのような音を聴け!    

あ、写真はLow A付だった・・・。しまった笑
“With Eyes Wide Open”

ブルースからアフリカン、スローナンバーまで入っていてお得な一枚。
3曲目の”Monk&Wess”なんか、どアタマから「ブベブベ ブベブベーベレベっ」と、バリトンサックスはかくあるべき、てな具合のテーマが飛び出てきてギャハハと笑いがこみ上げてくる。
これだからモンクなのかと、妙に納得してしまう。

それが一転、5曲目のバラード”Song For Camille”になると、状況は一変する。
心の琴線に触れるメロディーというのは、掛け値なしにいい。
この曲はアルトやテナーではだめだ。バリトンでないと。
“Live At Village Vanguard”

ブルーイットのバリトンはアホみたいによく歌う。
全曲スローナンバーだが、当然単なる甘ったるいバラードブックではない。
バラードを吹いてもマリガンのようにはならないわけで、流麗さとかそんなヤワな表現とは無縁の、ひたすら男臭い演奏になる。

リズムセクションの好サポートも印象的だ。4曲目冒頭の4分半にも及ぶベースソロなど、途中から熱気むんむんである。
じっくり聴きたい方には強烈にオススメする。
*******************************************************************************
ブルーイット名義のアルバムはそこそこ多い。
なんでもかんでもオススメなわけではないし、前衛がベースのスタイルが好きかにもよる。
しかし、
これを聴かずに一体何を聴くというのか


失敬、少々興奮してしまった。
おしまい。

2010年12月2日木曜日

ジーン・アモンズのテナーバトル

ジーン・アモンズが好きと聞くと、
ん~、男だなあ、
と感じる。


←どこのギャングスタですか











コールマン・ホーキンスのような豪快な音色を持ち、レスター・ヤングに多大な影響を受けたプレイヤーだ。
ド派手が売りのテキサステナー(いわゆるホンカー)とは一味も二味も違う、いわば「シカゴ派」。
※シカゴ派にはフレッド・アンダーソンとかもいるが、それはまた今度。

コッテコテのクサさ満載、男気120%
加えて、サム・テイラー並みの、やらしいサブトーン。
極めて愛すべきテナーである。

そんなジーン・アモンズはキャリアの中でしばしばテナーバトルを演っており、これは注目しないわけにいかない。

"Boss Tenors"

61年録音、ソニー・スティットとのバトルモノ。
このころ既に2人はかなり有名だったが、仲がよかったらしく他にも何枚か2テナーバトルモノをだしている。
パーカーフレーズ炸裂のスティットにあおられ、さらにコテコテするアモンズが最高な一枚である。
定番曲”Blues Up And Down”でのチェイスは圧巻。

"The Chase!"

こっちはデクスター・ゴードンとのバトル。
デクスター・ゴードンはワーデル・グレイとのバトルが有名だが、実はジーン・アモンズとのバトルもコアなファンには有名らしく、ビリー・エクスタイン・オーケストラでは一緒にブリブリ吹いていた。
(その音源があるらしいが、持ってないんだこれが・・・。)

で、今回ご紹介するのは二人の
ひたすら暑っっっっ苦しいライブ盤である。

白熱しすぎて演奏はところどころ荒削り。客の「イェ~、ジャグ!」みたいな歓声がモロに録音されてて笑える。
※ジャグというのはジーン・アモンズのあだ名。何でこう呼ばれてたかは知らん。

デックスはバップ・フレーズを連発し、かなりキレている。
片や、肝心のアモンズのソロはところどころかなりテキトーで、これまた笑える。バンドの音量バランスもかなりテキトーだが、ライブの臨場感がバシバシ伝わって来る。

"Goodbye"

ついでと言っては極めて失礼だが、名盤「グッドバイ」も挙げておこう。何しろこれがアモンズの遺作になってしまったわけだからスルーはできまい。

ギルバート・オサリバン(古い!)の”Alone Again”を収録していて、コアなアモンズファンからは敬遠されたりするらしいが、んなこた知らん。

爽やかなポップスの超名曲が
うわ、臭っっっっさ!!
という演奏になってしまうのだから最高だ(笑)。

バップ・フレーズは練習すればある程度真似できるが、こういう譜面化不可能な
「フボッ、フボボボァ~~ん~」(?)
みたいな吹き方はそうそうコピーできない。

関連記事
ジョニー・グリフィンとエディ・ロックジョウ・デイビス/"Lookin’ At Monk"
デクスター・ゴードン(Ts)/"Daddy Plays The Horn"
ソニー・スティット/"Newyork Jazz"

☆次回をお楽しみに☆

2010年11月28日日曜日

GFシステムのリガチャー

アルトではジョディのメタルを使っているのだが、付属品のリガチャーがロブナーの革のやつで、前からイマイチだなぁと思っていた。


ロブナーは音がかなり暗くなるので、ギンギン系のメタルマッピに合わせると音色がマイルドになる。

かつ太い音が出せるので使っている人は多いのだが、

反応が鈍い

という欠点もある。

反応が鈍いと、吹き始めに「バッ」と息を吹き込むようになってしまうきらいがあり、そうなると口に余計な力が入りやすくなる(気がする)。



で、このたび新大久保某所で購入したのが

GFシステム

のリガチャーである。


材質は合成皮革みたいなので作ってあるが、革の厚みはかなり薄い。

肝心の音色は、結構ガツッと鳴る印象だ。
サウンドがオープンになるというか・・・。

同じ革対応のロブナーとは別物といっていいだろう。

音の立ち上がりの反応も早い!



プロで誰が使っているかは知らんが、



いや、これいいですよ。ひひひ