前2回は、洗練された音のプレイヤーをご紹介したが、その反動なのか、ゴツゴツした無骨なバリトンサックスを聴きたくなる。
これは性としか言いようがない。
というわけで、今回はレオ・パーカーである。
古いモノラル録音で、1940年代後期のものと思うがよくわからん。
メルヴィン・ギルとの2バリトンらしいのだが、そもそもこのメルヴィン・ギル(Sax Gill)があまりにマイナーすぎて何者なのかまったくわからん。
まあ細かいことは置いといて、とにかく聴けばよい。
まったくやる気のないジャケットではあるが、
1曲目から特徴的な極太の音を満喫できる。現代的な、いわゆる「ドンシャリ系」とはまったく違う昔の楽器の音。
ブリブリ吹くだけでなく、奏法の基本がサブトーンになっているとわかる2曲目。
思わずヨダレが出てしまう。
バリトンサックスが好きな方には特にオススメしたい一枚だ。
2011年2月5日土曜日
2011年2月1日火曜日
ハーブ・ゲラー/”The Gellers”
前回はクールジャズ・テナーの代表格スタン・ゲッツをご紹介したが、クールから派生したウエストコースト・ジャズというのがある。
私はウエストコーストの中でも特にアルトがあまり好きではない。
熱気あふれるバップとは対極にあるスタイルなのでしょうがないんだが、楽器がフルに鳴っていないように聴こえてしまい、どうにも消化不良な感が否めない。
そんな中、オープンで明るい音を出すアルトがハーブ・ゲラーである。
ジャケットの写真で見る限り、マウスピースはブリルハートのトナリンのようだが、こんな鋭くクリアな音が出せるのか。
息のスピードを早くした吹き方なのだろうが、力んでいるようにはまったく聴こえない。
フレーズでいうと、この人のアルトは圧倒的に正確だ。
いかに速いテンポの曲であろうと、指が転ぶことがない。吹き流すということを決してしない。
よく言えば正確、悪く言えば神経質なわけだ。
“Geller”という苗字からするとドイツ系だろうか。もしそうなら神経質な演奏というのもある程度理解できるような気がする。
本作は愛妻ロレイン・ゲラー(p)との競演でも有名であり、無伴奏ピアノソロの曲も収録されている。
夫への愛情がこめられているような素晴らしいソロだ。
しかしロレインはこの録音の3年後、白血病で亡くなってしまう。
最愛の妻を失ったハーブは活力を失い、カムバックに長い時間を要することになる。
本作はゲラー夫妻が最も充実していたころの演奏といえるだろう。
私はウエストコーストの中でも特にアルトがあまり好きではない。
熱気あふれるバップとは対極にあるスタイルなのでしょうがないんだが、楽器がフルに鳴っていないように聴こえてしまい、どうにも消化不良な感が否めない。
そんな中、オープンで明るい音を出すアルトがハーブ・ゲラーである。
ジャケットの写真で見る限り、マウスピースはブリルハートのトナリンのようだが、こんな鋭くクリアな音が出せるのか。
息のスピードを早くした吹き方なのだろうが、力んでいるようにはまったく聴こえない。
フレーズでいうと、この人のアルトは圧倒的に正確だ。
いかに速いテンポの曲であろうと、指が転ぶことがない。吹き流すということを決してしない。
よく言えば正確、悪く言えば神経質なわけだ。
“Geller”という苗字からするとドイツ系だろうか。もしそうなら神経質な演奏というのもある程度理解できるような気がする。
本作は愛妻ロレイン・ゲラー(p)との競演でも有名であり、無伴奏ピアノソロの曲も収録されている。
夫への愛情がこめられているような素晴らしいソロだ。
しかしロレインはこの録音の3年後、白血病で亡くなってしまう。
最愛の妻を失ったハーブは活力を失い、カムバックに長い時間を要することになる。
本作はゲラー夫妻が最も充実していたころの演奏といえるだろう。
2011年1月30日日曜日
スタン・ゲッツ最後のステージ/”People Time”
前回書いた高瀬アキの”Blue Monk”が録音されたのは1991年だが、同年にジャズテナーの巨匠最後の演奏が吹き込まれていた。
スタン・ゲッツである。
本作は1991年3月、ゲッツが癌で亡くなるちょうど3ヶ月前に録音されたライブ盤である。
ケニー・バロンのピアノとデュオで、全曲スタンダード。
理論的に難しいことは何もやっていないが、二人のソロは実にメロディアスだ。バロンの透き通ったピアノがとても心地よい。
テナー、ピアノともにアドリブの練習素材としても最適といえる。
だが、そんな話はここでは重要ではない。
本作において何よりも聴くべきは、ゲッツの音の凄まじさである。
スタン・ゲッツである。
本作は1991年3月、ゲッツが癌で亡くなるちょうど3ヶ月前に録音されたライブ盤である。
ケニー・バロンのピアノとデュオで、全曲スタンダード。
理論的に難しいことは何もやっていないが、二人のソロは実にメロディアスだ。バロンの透き通ったピアノがとても心地よい。
テナー、ピアノともにアドリブの練習素材としても最適といえる。
だが、そんな話はここでは重要ではない。
本作において何よりも聴くべきは、ゲッツの音の凄まじさである。
ラベル
・Stan Getz(Ts),
テナーサックス
2011年1月25日火曜日
高瀬アキwithデヴィッド・マレイ/”Blue Monk”
前回ハミエット・ブルーイットについて書いたあと、同じロフトジャズ仲間のデヴィッド・マレイ(David Murray)を無性に聴きたくなって久しぶりに取り出したのがコレ。
ヨーロッパを中心に活動するピアニスト高瀬アキさんとのデュオという、少々珍しい編成だ。
マレイはテナーとバスクラリネットを吹く。
マレイは70年代ニューヨークのロフトジャズ・ムーヴメントで頭角を現したテナー奏者だ。
リーダーアルバムがやたらと多く、ワンホーンカルテットからビッグバンド、変なファンクまで守備範囲は広い。
「アルバート・アイラーを踏襲したスリリングなプレイ」(?)
などという、わかったようなわからないような謳い文句で日本でも紹介され話題となった。
たしかにアイラーのようなフリーフォームの奏法を多用するが、基本的スタイルは戦闘的な前衛ではなく、むしろコールマン・ホーキンスに根ざした新鋭正統派という印象が強い。
音はとにかく極太。
鉄芯が入ったようかんのような重さがあり、
(我ながらいい例えだなァ)
コシもある。
これにはベルグラーセンのマウスピースも一役買っていると思われる。
※ラーセンのマウスピースについてはまたの機会に。
ヨーロッパを中心に活動するピアニスト高瀬アキさんとのデュオという、少々珍しい編成だ。
マレイはテナーとバスクラリネットを吹く。
マレイは70年代ニューヨークのロフトジャズ・ムーヴメントで頭角を現したテナー奏者だ。
リーダーアルバムがやたらと多く、ワンホーンカルテットからビッグバンド、変なファンクまで守備範囲は広い。
「アルバート・アイラーを踏襲したスリリングなプレイ」(?)
などという、わかったようなわからないような謳い文句で日本でも紹介され話題となった。
たしかにアイラーのようなフリーフォームの奏法を多用するが、基本的スタイルは戦闘的な前衛ではなく、むしろコールマン・ホーキンスに根ざした新鋭正統派という印象が強い。
音はとにかく極太。
鉄芯が入ったようかんのような重さがあり、
(我ながらいい例えだなァ)
コシもある。
これにはベルグラーセンのマウスピースも一役買っていると思われる。
※ラーセンのマウスピースについてはまたの機会に。
ラベル
テナーサックス,
フリージャズ/アバンギャルド
2011年1月21日金曜日
ブルーイット・バリトンネイション/”Libation For The Baritone Saxophone Nation”
私がもっとも敬愛するバリトン奏者ハミエット・ブルーイット先生。
バリトンのワンホーン・カルテットでは飽足らず、バリトン4本+ドラムという
とてつもなくアホで
最高に刺激的なグループまで作ってしまった。
何故にこういうおもしろいことを思いつくのか。
バリトンのワンホーン・カルテットでは飽足らず、バリトン4本+ドラムという
とてつもなくアホで
最高に刺激的なグループまで作ってしまった。
何故にこういうおもしろいことを思いつくのか。
2011年1月16日日曜日
コーン6Mのネック(アルトサックス)
ヴィンテージサックスが好きな方はよくご存知のことと思うが、コーン(C.G.CONN)製アルトのネックには『マイクロチューニングデバイス』なる物がついている(ないものもある)。
これは、ネックについているダイヤルを回してネック自体を伸縮させてチューニングするという、驚くべきシステムであった。
(結局この機構を使ったのはコーンだけだったが)
本題はここから。
これまでは、せっかくチューニングデバイスが付いているのに、マウスピースの抜き差しで対応していたが、ふと思い立って
目いっぱいマウスピースを突っ込んだ状態でデバイスをくるくる回してチューニングし、吹いてみた。
これは、ネックについているダイヤルを回してネック自体を伸縮させてチューニングするという、驚くべきシステムであった。
(結局この機構を使ったのはコーンだけだったが)
本題はここから。
これまでは、せっかくチューニングデバイスが付いているのに、マウスピースの抜き差しで対応していたが、ふと思い立って
目いっぱいマウスピースを突っ込んだ状態でデバイスをくるくる回してチューニングし、吹いてみた。
2011年1月13日木曜日
フィル・ウッズとジーン・クイル/Phil Talks With Quill
前回はテナーバトルについて書かせていただいたが、アルトのバトルモノでも負けず劣らず熱い演奏がある。
1957年録音。
バップの有名曲をアルト2本でこれでかとばかりに吹くわけだが、このころの二人は音が似通っているので、フレーズの手癖などをよく聴かないと、どっちがどっちだか
正直よくわからん。
1957年録音。
バップの有名曲をアルト2本でこれでかとばかりに吹くわけだが、このころの二人は音が似通っているので、フレーズの手癖などをよく聴かないと、どっちがどっちだか
正直よくわからん。
2011年1月12日水曜日
ジョニー・グリフィンとエディ・ロックジョウ・デイビス/"Lookin’ At Monk"
前回ジョニー・グリフィンについて書いたばかりだが、我慢できなくなったので、本日はロックジョウ・デイビスとのツイン・テナーアルバムをご紹介。
1961年録音。
ハードバップ黄金期を過ぎた時代にあっても、まだ熱い音源はある!
この二人のバトルアルバムはリバーサイドやMPSなどからも出ているが、本作はタイトル通りモンクの曲だけを演奏したという点で異色だ。
モンクは変な曲を書くことで有名なおっさんだが、この二人の手にかかると、あら不思議。
イケイケテナーバトルに変わってしまう。
一聴してわかるほど両者のスタイルは違うが、どちらも野太く重量級の音圧だ。
2曲目”Well You Needn’t”のチェイスのようなアップテンポの曲が、2管決闘の図をもっとも満喫できる形だろう。
モンクの変な曲にイマイチ乗り切れていない風のロックジョウも「俺これが得意!」とばかりにグロウルし(笑)、タフテナーをアピール。
一転、名曲”Round Midnight”ではグリフィン一人であのテーマをじっくり吹く。
ここぞというコードチェンジで、ここぞという盛り上げ方。憎い・・・。
ベイシーが愛したワイルドテナーのロックジョウとハードバップの速射砲グリフィン。
こういう音源にこそ、古きよきテナーバトルの醍醐味がある。
Johnny Griffin(ts)
Eddie “Lockjaw” Davis(ts)
Junior Mance(p)
Larry Gales(b)
Ben Riley(ds)
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ジーン・アモンズのテナーバトル
ジョニー・グリフィン/Studio Jazz Party
1961年録音。
ハードバップ黄金期を過ぎた時代にあっても、まだ熱い音源はある!
この二人のバトルアルバムはリバーサイドやMPSなどからも出ているが、本作はタイトル通りモンクの曲だけを演奏したという点で異色だ。
モンクは変な曲を書くことで有名なおっさんだが、この二人の手にかかると、あら不思議。
イケイケテナーバトルに変わってしまう。
一聴してわかるほど両者のスタイルは違うが、どちらも野太く重量級の音圧だ。
2曲目”Well You Needn’t”のチェイスのようなアップテンポの曲が、2管決闘の図をもっとも満喫できる形だろう。
モンクの変な曲にイマイチ乗り切れていない風のロックジョウも「俺これが得意!」とばかりにグロウルし(笑)、タフテナーをアピール。
一転、名曲”Round Midnight”ではグリフィン一人であのテーマをじっくり吹く。
ここぞというコードチェンジで、ここぞという盛り上げ方。憎い・・・。
ベイシーが愛したワイルドテナーのロックジョウとハードバップの速射砲グリフィン。
こういう音源にこそ、古きよきテナーバトルの醍醐味がある。
Johnny Griffin(ts)
Eddie “Lockjaw” Davis(ts)
Junior Mance(p)
Larry Gales(b)
Ben Riley(ds)
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ジョニー・グリフィン/Studio Jazz Party
2011年1月10日月曜日
ジョニー・グリフィン/Studio Jazz Party
俺が好きなハード・バップテナーの一人であるジョニー・グリフィン。
低音から高音域まですべてを存分に使った起伏に富むフレージングと、「豪快」と呼ぶに相応しいぶっとい音が魅力だ。
とはいえ、演奏スタイルはホンカーやブロウ・テナー族とは違い、拍に忠実である(ホンカーがメチャクチャやっていると言いたいわけではないが)。
突然「ギョエー」とフラジオをぶちかましたりはしない。
よって、バップフレーズの練習素材としても大変重宝するわけだ。
“Studio Jazz Party”
低音から高音域まですべてを存分に使った起伏に富むフレージングと、「豪快」と呼ぶに相応しいぶっとい音が魅力だ。
とはいえ、演奏スタイルはホンカーやブロウ・テナー族とは違い、拍に忠実である(ホンカーがメチャクチャやっていると言いたいわけではないが)。
突然「ギョエー」とフラジオをぶちかましたりはしない。
よって、バップフレーズの練習素材としても大変重宝するわけだ。
“Studio Jazz Party”
2011年1月8日土曜日
サヒブ・シハブ/“Sentiments”
近年やたらと再評価されているサヒブ・シハブ。
バリトンサックスが有名だが、アルト、ソプラノのほかにフルートも吹くマルチリード奏者だ。
ちなみにサヒブ・シハブというのは回教名(ムスリム)で、本名はエドモンド・グレゴリーという。
なんか普通過ぎるが・・・。
“Sentiments”
65年および71年の録音を収めたお得盤。
前半ではサヒブのソプラノ(!)がワンホーン・カルテットで聴けるのが珍しい。
後半はThe Danish Radio Jazz Group(デンマーク放送所属のバンド)によるアンサンブル。こっちではバリトンとフルート。
サヒブはマリガン信奉者だそうだが、なるほど、バリトンの音はペッパー・アダムスのようなブリブリ系ではなく、軽やかだ。
それとは対照的に、ソプラノはかなりバキバキした、芯のある音になっている。
表題曲“Sentiments”もソプラノで吹いているが、いきなりオルガンとエレキベースが入ってきて、いうなればインチキ臭いクラブジャズといった雰囲気である。このいい加減さがまたいい。
マイナーのファンキーチューン(3曲目)が出てきたかと思えば、サスペンス映画のBGMで流されそうな12曲目など、全体的にサヒブの曲は変なのが多い。
それがまた面白いんだが・・・。
ケニー・ドリューが参加していることからも、本作は今となっては貴重な記録だ。
☆次回をお楽しみに☆
バリトンサックスが有名だが、アルト、ソプラノのほかにフルートも吹くマルチリード奏者だ。
ちなみにサヒブ・シハブというのは回教名(ムスリム)で、本名はエドモンド・グレゴリーという。
なんか普通過ぎるが・・・。
“Sentiments”
65年および71年の録音を収めたお得盤。
前半ではサヒブのソプラノ(!)がワンホーン・カルテットで聴けるのが珍しい。
後半はThe Danish Radio Jazz Group(デンマーク放送所属のバンド)によるアンサンブル。こっちではバリトンとフルート。
サヒブはマリガン信奉者だそうだが、なるほど、バリトンの音はペッパー・アダムスのようなブリブリ系ではなく、軽やかだ。
それとは対照的に、ソプラノはかなりバキバキした、芯のある音になっている。
表題曲“Sentiments”もソプラノで吹いているが、いきなりオルガンとエレキベースが入ってきて、いうなればインチキ臭いクラブジャズといった雰囲気である。このいい加減さがまたいい。
マイナーのファンキーチューン(3曲目)が出てきたかと思えば、サスペンス映画のBGMで流されそうな12曲目など、全体的にサヒブの曲は変なのが多い。
それがまた面白いんだが・・・。
ケニー・ドリューが参加していることからも、本作は今となっては貴重な記録だ。
☆次回をお楽しみに☆
2011年1月7日金曜日
追悼マリオン・ブラウン
2010年10月18日、マリオン・ブラウン逝く。
不覚にも最近まで知らなかった・・・。
←ESPから出たカルテットのレコード。
見つけたら買っておこう。
60年代中盤、フリージャズが一気に台頭した時代に頭角を現した前衛派のアルトだが、わけのわからんノイズをただ撒き散らす如き演奏をすることはなかった。
失礼を承知で言わせていただくと、アルト奏者としてはヘタである。
綺麗で繊細な音を出すプレイヤーで、指もそんなに回らない。
太い音で押してくるような演奏が好きな俺としては「もうちょっと気合を入れんかオッサン!」と言いたくなるときもままあるのだが、淡々とした、しかし聴衆に媚びることのないフレーズを吹くマリオンが不思議と好きであった。
“Offering”
92年録音、コルトレーンに捧げるというテーマの作品。
スローな曲が多いので、丸くなったようで少々物足りなさも感じるが、ヘタクソでも印象的なフレーズ、シンプルかつ美しい音は60年代とあまり変わらなくていい。
ヴィーナス・レコードから出ているのは何か気に入らないが、
それは置いとこう。
5曲目”Golden Lady”はなんとなく雰囲気がエリック・サティ。
それもそのはず、マリオンはサティの研究に明け暮れていた時期があったのだ。
最後を飾るコルトレーンの名曲”After The Rain”では、牧歌的な風景が見えてくるような、純粋なアルトを聴くことができる。
ちなみに
コルトレーン世紀の問題作(?)”Ascension”では、うまいんだかヘタなんだかよくわからんソロを吹くマリオンを聴くことができる。
☆次回をお楽しみに☆
不覚にも最近まで知らなかった・・・。
←ESPから出たカルテットのレコード。
見つけたら買っておこう。
60年代中盤、フリージャズが一気に台頭した時代に頭角を現した前衛派のアルトだが、わけのわからんノイズをただ撒き散らす如き演奏をすることはなかった。
失礼を承知で言わせていただくと、アルト奏者としてはヘタである。
綺麗で繊細な音を出すプレイヤーで、指もそんなに回らない。
太い音で押してくるような演奏が好きな俺としては「もうちょっと気合を入れんかオッサン!」と言いたくなるときもままあるのだが、淡々とした、しかし聴衆に媚びることのないフレーズを吹くマリオンが不思議と好きであった。
“Offering”
92年録音、コルトレーンに捧げるというテーマの作品。
スローな曲が多いので、丸くなったようで少々物足りなさも感じるが、ヘタクソでも印象的なフレーズ、シンプルかつ美しい音は60年代とあまり変わらなくていい。
ヴィーナス・レコードから出ているのは何か気に入らないが、
それは置いとこう。
5曲目”Golden Lady”はなんとなく雰囲気がエリック・サティ。
それもそのはず、マリオンはサティの研究に明け暮れていた時期があったのだ。
最後を飾るコルトレーンの名曲”After The Rain”では、牧歌的な風景が見えてくるような、純粋なアルトを聴くことができる。
ちなみに
コルトレーン世紀の問題作(?)”Ascension”では、うまいんだかヘタなんだかよくわからんソロを吹くマリオンを聴くことができる。
☆次回をお楽しみに☆
2011年1月5日水曜日
山下洋輔トリオ/キアズマ
平成23年になったものの、先の見えない状況が続く。 「草食系男子」などというクソの足しにもならない輩が増え、時代は閉塞感に満ちている。
こういう時にこそ、圧倒的なパワーで聴衆をねじ伏せる音楽が必要ではないのか。
75年ドイツでのライブ、山下洋輔トリオ第2黄金期の代表作である。
海外の著名プレイヤーに「山下洋輔トリオのあとに演奏するのは勘弁してくれ。」と言わしめた、ぶっちぎりに疾走する雷のようなサウンドだ。
こういう時にこそ、圧倒的なパワーで聴衆をねじ伏せる音楽が必要ではないのか。
75年ドイツでのライブ、山下洋輔トリオ第2黄金期の代表作である。
そしてアルトサックスはもちろん坂田明。
海外の著名プレイヤーに「山下洋輔トリオのあとに演奏するのは勘弁してくれ。」と言わしめた、ぶっちぎりに疾走する雷のようなサウンドだ。
ラベル
・山下洋輔,
アルトサックス,
フリージャズ/アバンギャルド,
日本ジャズ
2011年1月2日日曜日
イリノイ・ジャケー/"Jumpin’ at Apollo”
2011年一発目はお祭りテナーで行きたいと思う。
ホンカーといえばこの人は外せない。
アーネット・コブより少し前にホンカー族として名を馳せていたので元祖とも思えるが、ジャケーは「ホンキングはレスター・ヤングに習ったよ。」と言っていたらしく(本当かいな)、ホンカーの源流は未だに判然としない。
“Jumpin’ at Apollo”
1945年から47年までの録音が合計23曲も入っているお得音源。
フロント3ないし4管でドカドカとスウィングする。ひとことで言えば、これは
バカバンドである。
※「バカ」というのは敬意をこめた表現であるとご理解いただきたい。
これぞジャンプ・ブルースと呼ぶべき、底抜けの明るさ、ムサさ、そして漫画のような曲のエンディング。
ジャケーのテナーは
・グロウル奏法が基本
・ソロで困ったらとりあえずフラジオ
というホンカー要素満載。家で一人で聴いていても「いけぇ!」と思わず叫んでしまう。
メンバーもやたらと豪華だ(今から思えばだが)。
ベースはミンガス、バリトンはレオ・パーカー、ワイノニー・ハリスのシャウトにギターはフレディー・グリーン!
こういうのをお宝音源と呼ぶのだろう。
関連記事
レオ・パーカー/"Back To Back Baritones"
ホンカーといえばこの人は外せない。
アーネット・コブより少し前にホンカー族として名を馳せていたので元祖とも思えるが、ジャケーは「ホンキングはレスター・ヤングに習ったよ。」と言っていたらしく(本当かいな)、ホンカーの源流は未だに判然としない。
“Jumpin’ at Apollo”
1945年から47年までの録音が合計23曲も入っているお得音源。
フロント3ないし4管でドカドカとスウィングする。ひとことで言えば、これは
バカバンドである。
※「バカ」というのは敬意をこめた表現であるとご理解いただきたい。
これぞジャンプ・ブルースと呼ぶべき、底抜けの明るさ、ムサさ、そして漫画のような曲のエンディング。
ジャケーのテナーは
・グロウル奏法が基本
・ソロで困ったらとりあえずフラジオ
というホンカー要素満載。家で一人で聴いていても「いけぇ!」と思わず叫んでしまう。
メンバーもやたらと豪華だ(今から思えばだが)。
ベースはミンガス、バリトンはレオ・パーカー、ワイノニー・ハリスのシャウトにギターはフレディー・グリーン!
こういうのをお宝音源と呼ぶのだろう。
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ラベル
テナーサックス,
ホンカー/ジャンプ・ブルース等
2010年12月31日金曜日
エリック・ドルフィー/"Far Cry" および大晦日のご挨拶
2010年最後の日にふさわしいプレイヤーについて何か書こうと考えたのだが、
エリック・ドルフィーを選んだ。
※ドルフィーについては様々な文献で書き尽くされているが、大晦日だし気にしない。
行き詰ったハードバップの時代から、モードとも違う方法で脱却し、フリージャズへの架け橋となったが、その先に行く前に死んでしまった。
仮にドルフィーがそのまま生きていたなら、60年代以降のジャズも今とはまったく違った様相を呈していたかもしれない。
Far Cry
こんなこと書くとジャズファンの方々にぶん殴られるかもしれないが、ドルフィーを聴いてもなにをやってんだかまったくわからない。
が、それがまた極め付けに面白いとこでもある。
エリック・ドルフィーを選んだ。
※ドルフィーについては様々な文献で書き尽くされているが、大晦日だし気にしない。
行き詰ったハードバップの時代から、モードとも違う方法で脱却し、フリージャズへの架け橋となったが、その先に行く前に死んでしまった。
仮にドルフィーがそのまま生きていたなら、60年代以降のジャズも今とはまったく違った様相を呈していたかもしれない。
Far Cry
こんなこと書くとジャズファンの方々にぶん殴られるかもしれないが、ドルフィーを聴いてもなにをやってんだかまったくわからない。
が、それがまた極め付けに面白いとこでもある。
ラベル
アルトサックス,
フリージャズ/アバンギャルド
2010年12月27日月曜日
サージ・チャロフ/"Blue Serge"
ジャズ・バリトンサックスの第一人者といえばジェリー・マリガンなのであろうが、そんなこた知らん。俺はサージ・チャロフが好きだ。
世代的にはチャロフはマリガンの先輩。言うなれば、
白人バリトンソロイストの元祖なわけだ。
モノクロの写真に青が映えるジャケットアートが秀逸だ。
本作は56年録音の名盤、最後のリーダーアルバム。
享年34歳。あまりにも早過ぎる死である。
テナーと聴き間違うほどの軽やかなサウンドだが、フォルテッシモになった瞬間にショートベルのバリトンから噴出す音は極太。
フレーズ中に突然最低音をボフッと使うあたりからも、バリトンソロイストっぷりが伺える。
4曲目"All The Things You Are"の流麗なバップフレーズ。
そしてアルバム最後を飾るバラード"Stairway To The Stars"。
『銀河への架け橋』とでも訳そうか。
情景が目に浮かぶような美しい曲に情感たっぷりのバリトンサックスソロ。チャロフはスローな曲で抜群の表現力を発揮するプレイヤーのようだ。
今更ながら自信をもってオススメする、ジャズ・バリトンサックス名盤中の名盤である。
世代的にはチャロフはマリガンの先輩。言うなれば、
白人バリトンソロイストの元祖なわけだ。
モノクロの写真に青が映えるジャケットアートが秀逸だ。
本作は56年録音の名盤、最後のリーダーアルバム。
享年34歳。あまりにも早過ぎる死である。
テナーと聴き間違うほどの軽やかなサウンドだが、フォルテッシモになった瞬間にショートベルのバリトンから噴出す音は極太。
フレーズ中に突然最低音をボフッと使うあたりからも、バリトンソロイストっぷりが伺える。
4曲目"All The Things You Are"の流麗なバップフレーズ。
そしてアルバム最後を飾るバラード"Stairway To The Stars"。
『銀河への架け橋』とでも訳そうか。
情景が目に浮かぶような美しい曲に情感たっぷりのバリトンサックスソロ。チャロフはスローな曲で抜群の表現力を発揮するプレイヤーのようだ。
今更ながら自信をもってオススメする、ジャズ・バリトンサックス名盤中の名盤である。
2010年12月25日土曜日
J.R.モンテローズ/"Straight Ahead"
ジャズファンの間では、J.R.モンテローズは初心者を寄せ付けない、マニア好みのテナーとされているらしい。
寺島靖国さん曰く、「日陰者のテナー」。
たしかに、言い得て妙だ。
ハードバップ時代のプレイヤーだが、ぶつ切りにしたようなフレージングは流暢とは言い難い。
これといった華があるようにも思わんし、
「だったらロリンズ聴けばいいだろが。」という声が聞こえてきそうである。
しかしそれでもなお、確実にモンテローズファンがいるのは、やはり「音」だろう。
ちょっと掠れたような、サブトーン満載の太い低音。
高音域はアクセントをはっきりつけるブツ切りサウンド(モンテローズ節)も手伝って、ともすればマクリーンのアルトのように聞こえる時さえある。
これがモンテ中毒の秘密なのかもしれん・・・。
“Straight Ahead”
※『ザ・メッセージ』は再発されたタイトルなので内容は同じだよ。
“Violets For Your Furs”(コートにすみれを)の名演で有名な68年録音盤。
サブトーン全開の”I Remember Clifford”に、これぞハードバップと言うべき”Short Bridge”。
ブルーノート盤が一般的に人気らしいが、
私はコレが一番モンテローズらしさが出ていると思う。
たまにはこういう激渋なのも聴いてみると新鮮だなぁと・・・。
しかし、たかがCDがなんでこんなに高いのか。わけがわからん。
これじゃ誰も買わんだろうに。
■Musicians
J.R.Monterose (ts)
Tommy Flanagan (p)
Jimmy Garrison (b)
Pete La Roca (ds)
☆それでは次回をお楽しみに☆
寺島靖国さん曰く、「日陰者のテナー」。
たしかに、言い得て妙だ。
ハードバップ時代のプレイヤーだが、ぶつ切りにしたようなフレージングは流暢とは言い難い。
これといった華があるようにも思わんし、
「だったらロリンズ聴けばいいだろが。」という声が聞こえてきそうである。
しかしそれでもなお、確実にモンテローズファンがいるのは、やはり「音」だろう。
ちょっと掠れたような、サブトーン満載の太い低音。
高音域はアクセントをはっきりつけるブツ切りサウンド(モンテローズ節)も手伝って、ともすればマクリーンのアルトのように聞こえる時さえある。
これがモンテ中毒の秘密なのかもしれん・・・。
“Straight Ahead”
※『ザ・メッセージ』は再発されたタイトルなので内容は同じだよ。
“Violets For Your Furs”(コートにすみれを)の名演で有名な68年録音盤。
サブトーン全開の”I Remember Clifford”に、これぞハードバップと言うべき”Short Bridge”。
ブルーノート盤が一般的に人気らしいが、
私はコレが一番モンテローズらしさが出ていると思う。
たまにはこういう激渋なのも聴いてみると新鮮だなぁと・・・。
しかし、たかがCDがなんでこんなに高いのか。わけがわからん。
これじゃ誰も買わんだろうに。
■Musicians
J.R.Monterose (ts)
Tommy Flanagan (p)
Jimmy Garrison (b)
Pete La Roca (ds)
☆それでは次回をお楽しみに☆
2010年12月22日水曜日
女のアルト ヴァイ・レッド/"Bird Call"
き、来ました!
パーカー派女アルト奏者、ヴァイ・レッド(Vi Redd)の
激レア盤がようやくCD化されることと相成った!
1928年生まれ。エリック・ドルフィーとは学友、ハンプトン・ホーズとはセッション仲間だったらしい。
(なんだ、そのうらやましいシチュエーションは!!)
実力の割りに過小評価されているアルト兼ヴォーカリストである。
特に国内での知名度は低いといわざるを得ない。
が、レコードに針を落とせばバキッとしたパーカー直系のゴキゲンな(古いな・・・)アルトソロが飛び出す。パワーは男勝りだ。
さらに、ブルースに根ざすザラッとした声質のヴォーカル。
本作は、パーカーのナンバーやスタンダードを中心に取り上げているわけだが、
どアタマから彼女の声にグッとくる1曲目”If I Should Lose You”、パーカーの名曲”Anthropology”、ガーシュインの”Summertime”など、
これでもかという名曲が揃う。
しかし!俺が個人的に
強烈にオススメ
したいのはスローナンバー”Old Folks”。
この音の伸びは一体なんなのだ。泣かせるポイントを心得とる。
そして、ヴィブラフォンの語りかけるようなソロが続く。
アルバムのラストに相応しい、まさに名演。
こういう珍名盤の中に、聴いたことのないすばらしい演奏が埋もれている。これだからレコード漁りはやめらないのだ。
■Musicians
Vi Redd (as,vo)
Kansas Lawrence (tp)
Roy Ayers (vib)
Russ Freeman (p)
Leroy Vinneger (b)
Richie Goldberg (ds)
Herb Ellis (gt)
Bob Whitlook (b)
関連記事
ソニー・スティット/"Newyork Jazz"
エリック・ドルフィー/"Far Cry" および大晦日のご挨拶
パーカー派女アルト奏者、ヴァイ・レッド(Vi Redd)の
激レア盤がようやくCD化されることと相成った!
1928年生まれ。エリック・ドルフィーとは学友、ハンプトン・ホーズとはセッション仲間だったらしい。
(なんだ、そのうらやましいシチュエーションは!!)
実力の割りに過小評価されているアルト兼ヴォーカリストである。
特に国内での知名度は低いといわざるを得ない。
が、レコードに針を落とせばバキッとしたパーカー直系のゴキゲンな(古いな・・・)アルトソロが飛び出す。パワーは男勝りだ。
さらに、ブルースに根ざすザラッとした声質のヴォーカル。
本作は、パーカーのナンバーやスタンダードを中心に取り上げているわけだが、
どアタマから彼女の声にグッとくる1曲目”If I Should Lose You”、パーカーの名曲”Anthropology”、ガーシュインの”Summertime”など、
これでもかという名曲が揃う。
しかし!俺が個人的に
強烈にオススメ
したいのはスローナンバー”Old Folks”。
この音の伸びは一体なんなのだ。泣かせるポイントを心得とる。
そして、ヴィブラフォンの語りかけるようなソロが続く。
アルバムのラストに相応しい、まさに名演。
こういう珍名盤の中に、聴いたことのないすばらしい演奏が埋もれている。これだからレコード漁りはやめらないのだ。
■Musicians
Vi Redd (as,vo)
Kansas Lawrence (tp)
Roy Ayers (vib)
Russ Freeman (p)
Leroy Vinneger (b)
Richie Goldberg (ds)
Herb Ellis (gt)
Bob Whitlook (b)
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2010年12月16日木曜日
片山広明/”Ninety-Nine”
「ジャズに目覚め演奏活動を始めて以来ずっと、私の目指すのはスゴイ音だった。
ハッタリと言われようが、フレーズがない(?)と言われようが、渋さを知らないと言われようが、スゴイ音楽をやりたかったのだ。」
(”Ninety-Nine”ライナーノーツより抜粋)
片山さんの演奏をライブで見たことがある。本当に「スゴイ」音だった。
本作は1987年に『ドライ・シェリー』としてLPで発売されたものの復刻盤である。
このLPは数百枚しか発表されなかったもので、都内各所のディスクユ?オンで探し回ったが結局見つからなかったっけ。
テナーに、ベース、ドラムのトリオによる演奏。たった3人でこんなに音が分厚くなるものなのか。
私は何しろ1曲目が好きだ。超スタンダードの”My One And Only Love”。
8分の3拍子で演るにも関わらず、その音はまさにジャズ。4ビートしか認めないなどとほざく奴は引っ込んでおれと。
この1曲目を聴くと、「ああ、この人はメロディーメーカーなんだ。」と思う。
獣の咆哮の如き野性味あふれるテナーにそこはかとなく感じる哀愁は一体何なのか。
リズムセクションはこれでもかという重さ。
外タレの猿真似ではない、80年代日本ジャズの隠れ名盤と思う。
■Musicians
片山広明(Ts)
早川岳晴(B)
つの犬(Ds)
■Songs
1,My One And Only Love
2,Time Manager
3,504
4,99
5,An Emotion
6,Dry?Drei?
7,Good Bye Pork Pie Hat
8,Bye Bye
ちなみに
片山さんは酒飲みで有名である。
リハでもレコーディングでもちびちびやりながらだそうである。
某ライブハウスのスタッフは片山さんの体調を気遣って、ほとんど焼酎の入っていないウーロンハイを出すらしい(あ、これ片山さん読んだら怒るかな・・・。)
関連記事
竹内直(Ts,Fl) / "Live At Star Eyes featuring 後藤浩二"
ハッタリと言われようが、フレーズがない(?)と言われようが、渋さを知らないと言われようが、スゴイ音楽をやりたかったのだ。」
(”Ninety-Nine”ライナーノーツより抜粋)
片山さんの演奏をライブで見たことがある。本当に「スゴイ」音だった。
数ミリの幅しかないマウスピースとリードの隙間に全力で息をぶち込むような、凄まじいステージであった。
本作は1987年に『ドライ・シェリー』としてLPで発売されたものの復刻盤である。
このLPは数百枚しか発表されなかったもので、都内各所のディスクユ?オンで探し回ったが結局見つからなかったっけ。
テナーに、ベース、ドラムのトリオによる演奏。たった3人でこんなに音が分厚くなるものなのか。
私は何しろ1曲目が好きだ。超スタンダードの”My One And Only Love”。
8分の3拍子で演るにも関わらず、その音はまさにジャズ。4ビートしか認めないなどとほざく奴は引っ込んでおれと。
この1曲目を聴くと、「ああ、この人はメロディーメーカーなんだ。」と思う。
獣の咆哮の如き野性味あふれるテナーにそこはかとなく感じる哀愁は一体何なのか。
リズムセクションはこれでもかという重さ。
外タレの猿真似ではない、80年代日本ジャズの隠れ名盤と思う。
■Musicians
片山広明(Ts)
早川岳晴(B)
つの犬(Ds)
■Songs
1,My One And Only Love
2,Time Manager
3,504
4,99
5,An Emotion
6,Dry?Drei?
7,Good Bye Pork Pie Hat
8,Bye Bye
ちなみに
片山さんは酒飲みで有名である。
リハでもレコーディングでもちびちびやりながらだそうである。
某ライブハウスのスタッフは片山さんの体調を気遣って、ほとんど焼酎の入っていないウーロンハイを出すらしい(あ、これ片山さん読んだら怒るかな・・・。)
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ラベル
・片山広明(Ts),
テナーサックス,
フリージャズ/アバンギャルド,
日本ジャズ
2010年12月14日火曜日
SAXEMBLE(ジェームス・カーター)
ブログには統計表示機能というのがあって、ページを見てくれた方がどんなキーワードでたどり着いたか、どの記事が頻繁に読まれているかなどを管理者は知ることができる。
で、当ブログで最近人気なのは
ジェームス・カーター(James Carter)らしい笑。
近頃はおとなしくなってつまらんとの批評も聞くが、時期やアルバムによって差はあるものの、やはりカーターはめちゃくちゃで面白い。
というわけで、今回はカーター絡みのアルバム”Saxemble”をご紹介。
※実はこれ、フランク・ロウがリーダーのグループらしい。が、ロウについては書くことがないので素通りすることにする。ロウさん、すみません。
「サックスアンサンブル」を短くしてみました、みたいな安易なアルバムタイトルはどうにかならんのかと思うが、まあいいとしよう。
俺はメンバーと曲目を見て即買いした。
■Musicians
James Carter (As,Ts,Bs)
Frank Lowe (Ts)
Michael Marcus (Manzello,Bass sax)
Cassius Richmond (As)
Cindy Blackman (Ds)
with
Alex Harding (Bs)
Bobby Lavell (Ts)
サックス6本(!)+ドラムという、なんとも凄まじい編成だ。
で、当ブログで最近人気なのは
ジェームス・カーター(James Carter)らしい笑。
近頃はおとなしくなってつまらんとの批評も聞くが、時期やアルバムによって差はあるものの、やはりカーターはめちゃくちゃで面白い。
というわけで、今回はカーター絡みのアルバム”Saxemble”をご紹介。
※実はこれ、フランク・ロウがリーダーのグループらしい。が、ロウについては書くことがないので素通りすることにする。ロウさん、すみません。
「サックスアンサンブル」を短くしてみました、みたいな安易なアルバムタイトルはどうにかならんのかと思うが、まあいいとしよう。
俺はメンバーと曲目を見て即買いした。
■Musicians
James Carter (As,Ts,Bs)
Frank Lowe (Ts)
Michael Marcus (Manzello,Bass sax)
Cassius Richmond (As)
Cindy Blackman (Ds)
with
Alex Harding (Bs)
Bobby Lavell (Ts)
サックス6本(!)+ドラムという、なんとも凄まじい編成だ。
2010年12月6日月曜日
ハミエット・ブルーイット(バリトンサックス)
待ってました、大統領。
真打登場である。
俺の一番好きなバリトンプレイヤー、
ハミエット・ブルーイット(Hamiet Bluiett)。
世では70年代ロフト・ジャズやワールド・サキソフォン・カルテットでの活躍が有名。
基本スタイルは無論フリージャズなのだが、演奏形態は様々。バリトンサックスグループを率いたり、パーカッションと競演してアフリカン・スピリチュアルになってみたり・・・。
ごちゃごちゃ書いても仕方ない。
ともかく、ショートベルのバリトンから噴出す
地鳴りのような音を聴け!
あ、写真はLow A付だった・・・。しまった笑
“With Eyes Wide Open”
ブルースからアフリカン、スローナンバーまで入っていてお得な一枚。
3曲目の”Monk&Wess”なんか、どアタマから「ブベブベ ブベブベーベレベっ」と、バリトンサックスはかくあるべき、てな具合のテーマが飛び出てきてギャハハと笑いがこみ上げてくる。
これだからモンクなのかと、妙に納得してしまう。
それが一転、5曲目のバラード”Song For Camille”になると、状況は一変する。
心の琴線に触れるメロディーというのは、掛け値なしにいい。
この曲はアルトやテナーではだめだ。バリトンでないと。
“Live At Village Vanguard”
ブルーイットのバリトンはアホみたいによく歌う。
全曲スローナンバーだが、当然単なる甘ったるいバラードブックではない。
バラードを吹いてもマリガンのようにはならないわけで、流麗さとかそんなヤワな表現とは無縁の、ひたすら男臭い演奏になる。
リズムセクションの好サポートも印象的だ。4曲目冒頭の4分半にも及ぶベースソロなど、途中から熱気むんむんである。
じっくり聴きたい方には強烈にオススメする。
*******************************************************************************
ブルーイット名義のアルバムはそこそこ多い。
なんでもかんでもオススメなわけではないし、前衛がベースのスタイルが好きかにもよる。
しかし、
これを聴かずに一体何を聴くというのか
失敬、少々興奮してしまった。
おしまい。
真打登場である。
俺の一番好きなバリトンプレイヤー、
ハミエット・ブルーイット(Hamiet Bluiett)。
世では70年代ロフト・ジャズやワールド・サキソフォン・カルテットでの活躍が有名。
基本スタイルは無論フリージャズなのだが、演奏形態は様々。バリトンサックスグループを率いたり、パーカッションと競演してアフリカン・スピリチュアルになってみたり・・・。
ごちゃごちゃ書いても仕方ない。
ともかく、ショートベルのバリトンから噴出す
地鳴りのような音を聴け!
あ、写真はLow A付だった・・・。しまった笑
“With Eyes Wide Open”
ブルースからアフリカン、スローナンバーまで入っていてお得な一枚。
3曲目の”Monk&Wess”なんか、どアタマから「ブベブベ ブベブベーベレベっ」と、バリトンサックスはかくあるべき、てな具合のテーマが飛び出てきてギャハハと笑いがこみ上げてくる。
これだからモンクなのかと、妙に納得してしまう。
それが一転、5曲目のバラード”Song For Camille”になると、状況は一変する。
心の琴線に触れるメロディーというのは、掛け値なしにいい。
この曲はアルトやテナーではだめだ。バリトンでないと。
“Live At Village Vanguard”
ブルーイットのバリトンはアホみたいによく歌う。
全曲スローナンバーだが、当然単なる甘ったるいバラードブックではない。
バラードを吹いてもマリガンのようにはならないわけで、流麗さとかそんなヤワな表現とは無縁の、ひたすら男臭い演奏になる。
リズムセクションの好サポートも印象的だ。4曲目冒頭の4分半にも及ぶベースソロなど、途中から熱気むんむんである。
じっくり聴きたい方には強烈にオススメする。
*******************************************************************************
ブルーイット名義のアルバムはそこそこ多い。
なんでもかんでもオススメなわけではないし、前衛がベースのスタイルが好きかにもよる。
しかし、
これを聴かずに一体何を聴くというのか
失敬、少々興奮してしまった。
おしまい。
2010年12月2日木曜日
ジーン・アモンズのテナーバトル
ジーン・アモンズが好きと聞くと、
ん~、男だなあ、
と感じる。
←どこのギャングスタですか
コールマン・ホーキンスのような豪快な音色を持ち、レスター・ヤングに多大な影響を受けたプレイヤーだ。
ド派手が売りのテキサステナー(いわゆるホンカー)とは一味も二味も違う、いわば「シカゴ派」。
※シカゴ派にはフレッド・アンダーソンとかもいるが、それはまた今度。
コッテコテのクサさ満載、男気120%
加えて、サム・テイラー並みの、やらしいサブトーン。
極めて愛すべきテナーである。
そんなジーン・アモンズはキャリアの中でしばしばテナーバトルを演っており、これは注目しないわけにいかない。
"Boss Tenors"
61年録音、ソニー・スティットとのバトルモノ。
このころ既に2人はかなり有名だったが、仲がよかったらしく他にも何枚か2テナーバトルモノをだしている。
パーカーフレーズ炸裂のスティットにあおられ、さらにコテコテするアモンズが最高な一枚である。
定番曲”Blues Up And Down”でのチェイスは圧巻。
"The Chase!"
こっちはデクスター・ゴードンとのバトル。
デクスター・ゴードンはワーデル・グレイとのバトルが有名だが、実はジーン・アモンズとのバトルもコアなファンには有名らしく、ビリー・エクスタイン・オーケストラでは一緒にブリブリ吹いていた。
(その音源があるらしいが、持ってないんだこれが・・・。)
で、今回ご紹介するのは二人の
ひたすら暑っっっっ苦しいライブ盤である。
白熱しすぎて演奏はところどころ荒削り。客の「イェ~、ジャグ!」みたいな歓声がモロに録音されてて笑える。
※ジャグというのはジーン・アモンズのあだ名。何でこう呼ばれてたかは知らん。
デックスはバップ・フレーズを連発し、かなりキレている。
片や、肝心のアモンズのソロはところどころかなりテキトーで、これまた笑える。バンドの音量バランスもかなりテキトーだが、ライブの臨場感がバシバシ伝わって来る。
"Goodbye"
ついでと言っては極めて失礼だが、名盤「グッドバイ」も挙げておこう。何しろこれがアモンズの遺作になってしまったわけだからスルーはできまい。
ギルバート・オサリバン(古い!)の”Alone Again”を収録していて、コアなアモンズファンからは敬遠されたりするらしいが、んなこた知らん。
爽やかなポップスの超名曲が
うわ、臭っっっっさ!!
という演奏になってしまうのだから最高だ(笑)。
バップ・フレーズは練習すればある程度真似できるが、こういう譜面化不可能な
「フボッ、フボボボァ~~ん~」(?)
みたいな吹き方はそうそうコピーできない。
関連記事
ジョニー・グリフィンとエディ・ロックジョウ・デイビス/"Lookin’ At Monk"
デクスター・ゴードン(Ts)/"Daddy Plays The Horn"
ソニー・スティット/"Newyork Jazz"
☆次回をお楽しみに☆
ん~、男だなあ、
と感じる。
←どこのギャングスタですか
コールマン・ホーキンスのような豪快な音色を持ち、レスター・ヤングに多大な影響を受けたプレイヤーだ。
ド派手が売りのテキサステナー(いわゆるホンカー)とは一味も二味も違う、いわば「シカゴ派」。
※シカゴ派にはフレッド・アンダーソンとかもいるが、それはまた今度。
コッテコテのクサさ満載、男気120%
加えて、サム・テイラー並みの、やらしいサブトーン。
極めて愛すべきテナーである。
そんなジーン・アモンズはキャリアの中でしばしばテナーバトルを演っており、これは注目しないわけにいかない。
"Boss Tenors"
61年録音、ソニー・スティットとのバトルモノ。
このころ既に2人はかなり有名だったが、仲がよかったらしく他にも何枚か2テナーバトルモノをだしている。
パーカーフレーズ炸裂のスティットにあおられ、さらにコテコテするアモンズが最高な一枚である。
定番曲”Blues Up And Down”でのチェイスは圧巻。
"The Chase!"
こっちはデクスター・ゴードンとのバトル。
デクスター・ゴードンはワーデル・グレイとのバトルが有名だが、実はジーン・アモンズとのバトルもコアなファンには有名らしく、ビリー・エクスタイン・オーケストラでは一緒にブリブリ吹いていた。
(その音源があるらしいが、持ってないんだこれが・・・。)
で、今回ご紹介するのは二人の
ひたすら暑っっっっ苦しいライブ盤である。
白熱しすぎて演奏はところどころ荒削り。客の「イェ~、ジャグ!」みたいな歓声がモロに録音されてて笑える。
※ジャグというのはジーン・アモンズのあだ名。何でこう呼ばれてたかは知らん。
デックスはバップ・フレーズを連発し、かなりキレている。
片や、肝心のアモンズのソロはところどころかなりテキトーで、これまた笑える。バンドの音量バランスもかなりテキトーだが、ライブの臨場感がバシバシ伝わって来る。
"Goodbye"
ついでと言っては極めて失礼だが、名盤「グッドバイ」も挙げておこう。何しろこれがアモンズの遺作になってしまったわけだからスルーはできまい。
ギルバート・オサリバン(古い!)の”Alone Again”を収録していて、コアなアモンズファンからは敬遠されたりするらしいが、んなこた知らん。
爽やかなポップスの超名曲が
うわ、臭っっっっさ!!
という演奏になってしまうのだから最高だ(笑)。
バップ・フレーズは練習すればある程度真似できるが、こういう譜面化不可能な
「フボッ、フボボボァ~~ん~」(?)
みたいな吹き方はそうそうコピーできない。
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デクスター・ゴードン(Ts)/"Daddy Plays The Horn"
ソニー・スティット/"Newyork Jazz"
☆次回をお楽しみに☆
ラベル
・Dexter Gordon(Ts),
サックスバトル,
テナーサックス
2010年11月28日日曜日
GFシステムのリガチャー
アルトではジョディのメタルを使っているのだが、付属品のリガチャーがロブナーの革のやつで、前からイマイチだなぁと思っていた。
ロブナーは音がかなり暗くなるので、ギンギン系のメタルマッピに合わせると音色がマイルドになる。
かつ太い音が出せるので使っている人は多いのだが、
反応が鈍い
という欠点もある。
反応が鈍いと、吹き始めに「バッ」と息を吹き込むようになってしまうきらいがあり、そうなると口に余計な力が入りやすくなる(気がする)。
で、このたび新大久保某所で購入したのが
GFシステム
のリガチャーである。
材質は合成皮革みたいなので作ってあるが、革の厚みはかなり薄い。
肝心の音色は、結構ガツッと鳴る印象だ。
サウンドがオープンになるというか・・・。
同じ革対応のロブナーとは別物といっていいだろう。
音の立ち上がりの反応も早い!
プロで誰が使っているかは知らんが、
いや、これいいですよ。ひひひ
ロブナーは音がかなり暗くなるので、ギンギン系のメタルマッピに合わせると音色がマイルドになる。
かつ太い音が出せるので使っている人は多いのだが、
反応が鈍い
という欠点もある。
反応が鈍いと、吹き始めに「バッ」と息を吹き込むようになってしまうきらいがあり、そうなると口に余計な力が入りやすくなる(気がする)。
で、このたび新大久保某所で購入したのが
GFシステム
のリガチャーである。
材質は合成皮革みたいなので作ってあるが、革の厚みはかなり薄い。
肝心の音色は、結構ガツッと鳴る印象だ。
サウンドがオープンになるというか・・・。
同じ革対応のロブナーとは別物といっていいだろう。
音の立ち上がりの反応も早い!
プロで誰が使っているかは知らんが、
いや、これいいですよ。ひひひ
2010年11月24日水曜日
武田和命 / ”Gentle November”
ぬお!CD化されてたのか?!
しかも高音質盤で再販されているとは!!
大学に入ったばかりのころ、雑誌で偶然知ったこのレコードが気になって気になって散々探して回ったことが懐かしい。
武田和命さんは1960~80年代に日本ジャズシーンを駆け抜け49歳で亡くなってしまった、
伝説的テナー奏者
である。
オープニングの広いマウスピースから放たれる、なんともいえないギザギザしたような、肉声っぽい独特の音と、不器用な語り口調のようなプレイで、天才の名を欲しいままにした。
今回紹介するのは山下洋輔さんのサポートを得た
珠玉のバラッド集『ジェントル・ノーヴェンバー』。
日本においてまだジャズがアンダーグラウンドそのものであったころの本物のジャズ。
晩秋の季節に一人で聴きたい、最高の一枚である。
1曲目はSoul Trane。のっけからやられます…。
その他は、是非ご自身の耳で確かめていただきたい。
ジャズテナー好きなら、いや日本男児なら、購入はもはや義務である(と思う)。
というか、
売れ行きの悪い超名盤
というものはせっかく再販されてもすぐに
また廃盤
になってしまうことも多い。本作も例外ではないと思うので、「おっ!?」と感じた方は早めのチェックをオススメする。
■Songs
1, Soul Trane
2, Theme For Ernie
3, Aisha
4, It’s Easy To Remember
5, Once I Talked
6, Our Days
7, Little Dream
8, Gentle November
■Musicians
武田和命(テナーサックス)
山下洋輔(ピアノ)
森山威男(ドラムス)
国仲勝男(ベース)
関連記事
山下洋輔トリオ/キアズマ
竹内直(Ts,Fl) / "Live At Star Eyes featuring 後藤浩二"
日野元彦カルテット feat. 山口真文(Ts) / "流氷"
しかも高音質盤で再販されているとは!!
大学に入ったばかりのころ、雑誌で偶然知ったこのレコードが気になって気になって散々探して回ったことが懐かしい。
武田和命さんは1960~80年代に日本ジャズシーンを駆け抜け49歳で亡くなってしまった、
伝説的テナー奏者
である。
オープニングの広いマウスピースから放たれる、なんともいえないギザギザしたような、肉声っぽい独特の音と、不器用な語り口調のようなプレイで、天才の名を欲しいままにした。
今回紹介するのは山下洋輔さんのサポートを得た
珠玉のバラッド集『ジェントル・ノーヴェンバー』。
日本においてまだジャズがアンダーグラウンドそのものであったころの本物のジャズ。
晩秋の季節に一人で聴きたい、最高の一枚である。
1曲目はSoul Trane。のっけからやられます…。
その他は、是非ご自身の耳で確かめていただきたい。
ジャズテナー好きなら、いや日本男児なら、購入はもはや義務である(と思う)。
というか、
売れ行きの悪い超名盤
というものはせっかく再販されてもすぐに
また廃盤
になってしまうことも多い。本作も例外ではないと思うので、「おっ!?」と感じた方は早めのチェックをオススメする。
■Songs
1, Soul Trane
2, Theme For Ernie
3, Aisha
4, It’s Easy To Remember
5, Once I Talked
6, Our Days
7, Little Dream
8, Gentle November
■Musicians
武田和命(テナーサックス)
山下洋輔(ピアノ)
森山威男(ドラムス)
国仲勝男(ベース)
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竹内直(Ts,Fl) / "Live At Star Eyes featuring 後藤浩二"
日野元彦カルテット feat. 山口真文(Ts) / "流氷"
年末はTAFで締めろ! ~ライブ告知~
突然だが、私が所属しているアマチュア・ジャズ・ビッグバンドのライブが、
来る12月18日に
行われることになった!!
上記ビラをご覧いただければおわかりになると思うが、このバンドは
どこかのパートが血反吐を吐く曲じゃないとやらない
という、
キ〇ガイな
(おっと、こういう言葉遣いは左な方に怒られそう)
バンドである。
一体何が好きでやっているんだか自分でもわからんのだが、ひとつ言えるのは
限界に挑戦している人間は、面白い
ということだろうか。
仕事に、私生活に忙しい社会人にとって、アマチュア・バンドというのはこの上ない玩具であり、どうせやるなら面白いことやろうってなわけで、こんななってしまったわけである。
社会人が青筋立て、目を血走らせて、演奏しているところを見てやろう、という奇特な方、
是非是非見に来ておくんなまし。
来る12月18日に
行われることになった!!
上記ビラをご覧いただければおわかりになると思うが、このバンドは
どこかのパートが血反吐を吐く曲じゃないとやらない
という、
キ〇ガイな
(おっと、こういう言葉遣いは左な方に怒られそう)
バンドである。
一体何が好きでやっているんだか自分でもわからんのだが、ひとつ言えるのは
限界に挑戦している人間は、面白い
ということだろうか。
仕事に、私生活に忙しい社会人にとって、アマチュア・バンドというのはこの上ない玩具であり、どうせやるなら面白いことやろうってなわけで、こんななってしまったわけである。
社会人が青筋立て、目を血走らせて、演奏しているところを見てやろう、という奇特な方、
是非是非見に来ておくんなまし。
2010年11月18日木曜日
楽しくて悲しいマウスピースのお話
どのマウスピースを使うか
これはサックスプレイヤーにとって、永遠のテーマのひとつであろう。
あの憧れのプロと同じマッピを使えばあんな音が出せるんじゃないか、
というありがちな幻想に突き動かされ、ろくに吹けもしないマッピをまたひとつ買ってしまう。
我々にとっては、ある意味麻薬みたいなものだ。
たとえば、「サンボーンみたいに吹きたい!」
と思って、楽器を始めて1年以内にデュコフのマッピを購入し、
吹いてみたら絶望した笑
という人は相当数いる。
※多くの初心者に道を誤らせるサンボーン
マルサリスになりたくて(爆笑)ガーデラのマッピにヘムケ4半のリードをつけたら
音が出なかった
とか、
ARBメタルを吹いたら虫みたいな音になった
(これは筆者高校生のころ。いまだにトラウマである)
などなど、こういったウソのようなホントの話は枚挙に暇がない。
※ARBといえば、クリス・ハンターでしょう↓
失礼、こんな逆武勇伝はどうでもいいのだ。
で、本題である。
筆者は高校生のころアルトではド定番メイヤー5番を使っていたが、たとえばウッズのような、「パキッ」とした、エッジのある音はぜんぜん出せなかった。
音がモコモコしてしまうのだ。高校のときに比べてアンブシュアがだいぶマシになった今でも似た状況になってしまう。
その理由には以下のようなものがあると考えられる。
① 昔のいわゆるニューヨークメイヤーと現行品とでは、そもそも材質が違う。
当時は環境汚染上等だったので、ラバーのマッピには硫黄が含まれていたらしい(スゲ)。
② そもそも、フィル・ウッズは神である。
神と同じ音を出そうなんて、不敬罪にも程がある。
※神による神がかった(?)演奏。即買いすべき名盤ぞろい。
↑若き日のウッズの超名盤。
これの"Easy Living"のアルトソロがあまりにすばらしく、3,000回は聴いた。
↑amazonに画像がないので、貼っといた。
97年録音なので、比較的ジジイになってからの吹込みだ。表題曲"Chasin' The Bird"はキレがすばらしい演奏なのだが、やってる本人たちも相当白熱してるらしく、曲のアタマと終わりとではテンポが20くらい上がっている笑!
↑レッド・ガーランドとの競演で名高い"Sugan"。
スガンってなんだろうか?まあいいか・・・。
話を戻そう。
まあ、要するにお前の吹き方が悪いのだ、と言われればそれまでだが、まあ若気の至りってことで勘弁してほしい。
ただ、不思議なことがある。
アルトではメイヤーユーザーがもっとも多いのだが、上手い人でも
「パキッ」とエッジの立ったいい音が出せる人と、私のようにモコモコしてしまう人と、明らかに2種類いるような気がするんだこれが。
なぜかはわからない。
しかし、同じことがテナーのド定番オットーリンクでも発生しているように思う。
もしかして、そのマウスピースに合った口腔内の構造みたいなものがあって、できる人できない人が分かれてしまうのであろうか・・・?
もしそうだとすると、私はメイヤーでいくらがんばっても「パキッ」とはいかないのであろうか・・・?
そんな残酷な・・・。
ちなみに、そこらへんの壁をどうしようもなく感じたので、私はハイバッフルのマッピに逃げた笑。
こういう解決方法だってあってもいいかなと。
いかがでしょう?
これはサックスプレイヤーにとって、永遠のテーマのひとつであろう。
あの憧れのプロと同じマッピを使えばあんな音が出せるんじゃないか、
というありがちな幻想に突き動かされ、ろくに吹けもしないマッピをまたひとつ買ってしまう。
我々にとっては、ある意味麻薬みたいなものだ。
たとえば、「サンボーンみたいに吹きたい!」
と思って、楽器を始めて1年以内にデュコフのマッピを購入し、
吹いてみたら絶望した笑
という人は相当数いる。
※多くの初心者に道を誤らせるサンボーン
マルサリスになりたくて(爆笑)ガーデラのマッピにヘムケ4半のリードをつけたら
音が出なかった
とか、
ARBメタルを吹いたら虫みたいな音になった
(これは筆者高校生のころ。いまだにトラウマである)
などなど、こういったウソのようなホントの話は枚挙に暇がない。
※ARBといえば、クリス・ハンターでしょう↓
失礼、こんな逆武勇伝はどうでもいいのだ。
で、本題である。
筆者は高校生のころアルトではド定番メイヤー5番を使っていたが、たとえばウッズのような、「パキッ」とした、エッジのある音はぜんぜん出せなかった。
音がモコモコしてしまうのだ。高校のときに比べてアンブシュアがだいぶマシになった今でも似た状況になってしまう。
その理由には以下のようなものがあると考えられる。
① 昔のいわゆるニューヨークメイヤーと現行品とでは、そもそも材質が違う。
当時は環境汚染上等だったので、ラバーのマッピには硫黄が含まれていたらしい(スゲ)。
② そもそも、フィル・ウッズは神である。
神と同じ音を出そうなんて、不敬罪にも程がある。
※神による神がかった(?)演奏。即買いすべき名盤ぞろい。
↑若き日のウッズの超名盤。
これの"Easy Living"のアルトソロがあまりにすばらしく、3,000回は聴いた。
↑amazonに画像がないので、貼っといた。
97年録音なので、比較的ジジイになってからの吹込みだ。表題曲"Chasin' The Bird"はキレがすばらしい演奏なのだが、やってる本人たちも相当白熱してるらしく、曲のアタマと終わりとではテンポが20くらい上がっている笑!
↑レッド・ガーランドとの競演で名高い"Sugan"。
スガンってなんだろうか?まあいいか・・・。
話を戻そう。
まあ、要するにお前の吹き方が悪いのだ、と言われればそれまでだが、まあ若気の至りってことで勘弁してほしい。
ただ、不思議なことがある。
アルトではメイヤーユーザーがもっとも多いのだが、上手い人でも
「パキッ」とエッジの立ったいい音が出せる人と、私のようにモコモコしてしまう人と、明らかに2種類いるような気がするんだこれが。
なぜかはわからない。
しかし、同じことがテナーのド定番オットーリンクでも発生しているように思う。
もしかして、そのマウスピースに合った口腔内の構造みたいなものがあって、できる人できない人が分かれてしまうのであろうか・・・?
もしそうだとすると、私はメイヤーでいくらがんばっても「パキッ」とはいかないのであろうか・・・?
そんな残酷な・・・。
ちなみに、そこらへんの壁をどうしようもなく感じたので、私はハイバッフルのマッピに逃げた笑。
こういう解決方法だってあってもいいかなと。
いかがでしょう?
2010年11月13日土曜日
デクスター・ゴードン(Ts)/"Daddy Plays The Horn"
次第に肌寒くなるこの季節、仕事からの帰り道に”Autumn In New york”が無性に聴きたくなったりするわけである。
真っ先に浮かぶのは、デクスター・ゴードンのこの一枚。
"Daddy Plays The Horn"
これまたジャケットが秀逸だ。
40年代にレスター・ヤング流の柔らかいトーンとチャーリー・パーカーが完成させたバップのイディオムを融合させ、一気にスターダムの上り詰めた。
が、50年代はクスリをやりすぎて活動はままならず、塀の中で過ごすことも多かったらしい。
さらには、よき相棒であったワーデル・グレイ(ts)が55年に変死してしまう。
そんな中、ベツレヘム・レーベルによって55年に録音されたのが本作だ。
悲惨な時期から復活できたのか、カムバック作と呼ぶに相応しいすばらしい出来栄えになっている。
ちょっとマヌケで、しかし楽しいテーマが印象的な表題曲"Daddy Plays The Horn"に始まり、
5曲目に"Autumn In New york"。
これがとてつもなくグッとくるわけだ。
シナトラを筆頭に、数え切れない有名プレイヤーに演奏されてきたスタンダード。
音色は男性的逞しさを強く感じるが、力で押す雰囲気はまったくない、包み込むようなトーン。
さらに、デックスのソロはタイム感が独特なのだ。
一聴すると、遅れているようにも感じるのだが、決してそうではない。リズムの取り方が大きいということなのだろうか。
ソロ自体のフレーズは比較的単純なものが多いが、この独特のリズムも含めてコピーするのは非常に難しい。
ふくよかなトーンに、ゆったりとしたリズム感は、ジャズテナーのひとつの理想系といってもよいだろう。
デックスのアルバムには多くの名作が残されているが、中でも強くオススメしたい一枚だ。
■Musicians
Dexter Gordon (Ts)
Kenny Drew (P)
Leroy Vinneger (B)
Larry Marable (Ds)
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ジーン・アモンズのテナーバトル
真っ先に浮かぶのは、デクスター・ゴードンのこの一枚。
"Daddy Plays The Horn"
これまたジャケットが秀逸だ。
40年代にレスター・ヤング流の柔らかいトーンとチャーリー・パーカーが完成させたバップのイディオムを融合させ、一気にスターダムの上り詰めた。
が、50年代はクスリをやりすぎて活動はままならず、塀の中で過ごすことも多かったらしい。
さらには、よき相棒であったワーデル・グレイ(ts)が55年に変死してしまう。
そんな中、ベツレヘム・レーベルによって55年に録音されたのが本作だ。
悲惨な時期から復活できたのか、カムバック作と呼ぶに相応しいすばらしい出来栄えになっている。
ちょっとマヌケで、しかし楽しいテーマが印象的な表題曲"Daddy Plays The Horn"に始まり、
5曲目に"Autumn In New york"。
これがとてつもなくグッとくるわけだ。
シナトラを筆頭に、数え切れない有名プレイヤーに演奏されてきたスタンダード。
音色は男性的逞しさを強く感じるが、力で押す雰囲気はまったくない、包み込むようなトーン。
さらに、デックスのソロはタイム感が独特なのだ。
一聴すると、遅れているようにも感じるのだが、決してそうではない。リズムの取り方が大きいということなのだろうか。
ソロ自体のフレーズは比較的単純なものが多いが、この独特のリズムも含めてコピーするのは非常に難しい。
ふくよかなトーンに、ゆったりとしたリズム感は、ジャズテナーのひとつの理想系といってもよいだろう。
デックスのアルバムには多くの名作が残されているが、中でも強くオススメしたい一枚だ。
■Musicians
Dexter Gordon (Ts)
Kenny Drew (P)
Leroy Vinneger (B)
Larry Marable (Ds)
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2010年11月10日水曜日
デュコフって誰でしょう(下)
デュコフのマウスピースは、
ボビー・デュコフというオッサン
が作ったものである。
実は(といったら大変失礼だが)このオッサン、
プロのテナープレイヤーであったのだ。
そして、どんな演奏をしていたかというと、
なんと柔らかいサブトーン
だったのである。現在のデュコフマッピのギンギンな音色とはまったく正反対だ。
トミー・ドーシー楽団にも在籍し、自身のオーケストラでもレコードを作った。
“Sweet Swingin’ Sax In Stereo”
←これを手に入れるのはそこそこ苦労した。1,500円だったけど。
では、サブトーンをボフボフ吹いていたデュコフがギンギンマウスピースを作り始めたのはなぜなのか。
以下勝手な妄想だが、ジャズ黎明期から現在に至るまで、マウスピースマーケットではテナーならオットーリンク、アルトならメイヤーが圧倒的シェアを占めており、デュコフがリンクに似たマッピを作っても(最初はそういうのを作っていた)市場に食い込めなかったのではあるまいか。
そうこうしているうちに時代はフュージョン・クロスオーバー時代になり、そちらに方針転換した、なんてこたないかな。
そんなデュコフも今年生きていればなんと92歳である。元気にしてるんだろうかと思い、本家ホームページを見てみたら・・・。
心配して損したわい・・・。
オチがなくてスンマセン。
☆おしまい☆
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デュコフって誰でしょう(上)
ボビー・デュコフというオッサン
が作ったものである。
実は(といったら大変失礼だが)このオッサン、
プロのテナープレイヤーであったのだ。
そして、どんな演奏をしていたかというと、
なんと柔らかいサブトーン
だったのである。現在のデュコフマッピのギンギンな音色とはまったく正反対だ。
トミー・ドーシー楽団にも在籍し、自身のオーケストラでもレコードを作った。
“Sweet Swingin’ Sax In Stereo”
←これを手に入れるのはそこそこ苦労した。1,500円だったけど。
では、サブトーンをボフボフ吹いていたデュコフがギンギンマウスピースを作り始めたのはなぜなのか。
以下勝手な妄想だが、ジャズ黎明期から現在に至るまで、マウスピースマーケットではテナーならオットーリンク、アルトならメイヤーが圧倒的シェアを占めており、デュコフがリンクに似たマッピを作っても(最初はそういうのを作っていた)市場に食い込めなかったのではあるまいか。
そうこうしているうちに時代はフュージョン・クロスオーバー時代になり、そちらに方針転換した、なんてこたないかな。
そんなデュコフも今年生きていればなんと92歳である。元気にしてるんだろうかと思い、本家ホームページを見てみたら・・・。
心配して損したわい・・・。
オチがなくてスンマセン。
☆おしまい☆
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デュコフって誰でしょう(上)
2010年11月9日火曜日
デュコフって誰でしょう(上)
サックスを嗜む人ならば、一度は「デュコフ」という名前を聞いたことがあるだろう。
ご存知、ロック・フュージョンで多用されるマウスピースのメーカーである。
このマッピを使っているもっとも有名な人といえば、これまたご存知、デイビッド・サンボーンだろう。
現在はアルミのようなツルツルの材質であるが、70年代は鉛が含まれた合金で作られており、経年とともに酸化して黒く変色することから国内では
「黒デュコフ」
とも呼ばれ、ケッコーなお値段で取引されている。
しかし、鉛が含まれているため材質がやわらかく、ネットオークションで気合で落札したらサイドレールが削れて使い物にならないなど、
ババをつかまされることもしばしばとか。
この時代のデュコフは現行品より音が若干重く暗くなる傾向があり、非常に人気が高い。
サンボーンや若き日のブレッカーも好んで使っていた。
↓↓あまりにベタ過ぎるが、教科書的名盤ハズレナシ。
ちなみに、その昔アメリカの廃車解体屋で出た鉛をもらってきてデュコフのマッピを作ってたとか、怪しい都市伝説の類まである(ホントかよ)。
まあとにかく、鉛なんて毒なわけで、そんなもんを口に含んでベロベロチュバチュバしていいはずがない。
でもまあ、
音がよくなるんならいっか!!!!
ちなみに私はバリトンでマイアミ・フロリダ時代のものを使っている。
これは「黒デュコフ」時代の後に作られたものなので、素材は現行のものに近く銀色でツルツル。
ただ、現行品に比べ若干重量が重く感じる(気のせいかな…いやいや気のせいじゃない!)。
音もより低重心に聞こえる(これまた気のせいかな…いやいや気のせいじゃない!)。
まあとにかくだ、さまざまなハイエンドマウスピースが氾濫する現在にあっても、デュコフはそのピーキーかつハイパワーなサウンドで根強い人気を誇っている。
曰く、「ギターのディストーションに負けないサウンド」。
曰く、「フュージョン時代の革命的マウスピース」。
ところで、
そもそも「デュコフ」ってどんな人なのだろうか?
デュコフって誰でしょう(下)はコチラをクリック!
ご存知、ロック・フュージョンで多用されるマウスピースのメーカーである。
このマッピを使っているもっとも有名な人といえば、これまたご存知、デイビッド・サンボーンだろう。
現在はアルミのようなツルツルの材質であるが、70年代は鉛が含まれた合金で作られており、経年とともに酸化して黒く変色することから国内では
「黒デュコフ」
とも呼ばれ、ケッコーなお値段で取引されている。
しかし、鉛が含まれているため材質がやわらかく、ネットオークションで気合で落札したらサイドレールが削れて使い物にならないなど、
ババをつかまされることもしばしばとか。
この時代のデュコフは現行品より音が若干重く暗くなる傾向があり、非常に人気が高い。
サンボーンや若き日のブレッカーも好んで使っていた。
↓↓あまりにベタ過ぎるが、教科書的名盤ハズレナシ。
ちなみに、その昔アメリカの廃車解体屋で出た鉛をもらってきてデュコフのマッピを作ってたとか、怪しい都市伝説の類まである(ホントかよ)。
まあとにかく、鉛なんて毒なわけで、そんなもんを口に含んでベロベロチュバチュバしていいはずがない。
でもまあ、
音がよくなるんならいっか!!!!
ちなみに私はバリトンでマイアミ・フロリダ時代のものを使っている。
これは「黒デュコフ」時代の後に作られたものなので、素材は現行のものに近く銀色でツルツル。
ただ、現行品に比べ若干重量が重く感じる(気のせいかな…いやいや気のせいじゃない!)。
音もより低重心に聞こえる(これまた気のせいかな…いやいや気のせいじゃない!)。
まあとにかくだ、さまざまなハイエンドマウスピースが氾濫する現在にあっても、デュコフはそのピーキーかつハイパワーなサウンドで根強い人気を誇っている。
曰く、「ギターのディストーションに負けないサウンド」。
曰く、「フュージョン時代の革命的マウスピース」。
ところで、
そもそも「デュコフ」ってどんな人なのだろうか?
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2010年11月3日水曜日
ジョン・ルイス/"Grand Encounter" サックス:ビル・パーキンス
好きなテナーサックスは誰かと聞かれて、ビル・パーキンスと答える人はほとんどいないだろう。
スーパーサックスや秋吉敏子オーケストラに籍を置いたころもある西海岸系のテナーだが、
作品も少なく、マイナーなプレイヤーといわざるを得ない。
そんな彼の随一の名演と呼べるのが、MJQのディレクターと務めたピアニスト、ジョン・ルイス名義の
”Grand Encounter”
である。
まず、ジャケットがいい!
夕日の差す野原に寝転がる可憐な少女。
たまらんぞ!この野郎!
まずこの時点でジャケ買いである。
肝心の内容だが、もともとMJQも激しい演奏をするグループではないので、「東西の邂逅」と銘打った本作も、東西対決ムードはなく、ましてハードバップのようなバキバキ系でもなく、
ゆったりとした時間が流れていく。
ビル・パーキンスは、スタンダードの名曲に乗せて、あらかじめ譜面に書かれてあるかのようなメロディックなソロを淡々と吹く。
特に3曲目”Easy Living”が秀逸。バラードを柔らかな音で奏でるテナーは必聴だ。
■Musicians
John Lewis (P)
Bill Perkins (Ts)
Jim Hall (Gt)
Percy Heath (Ba)
Chico Hamilton (Ds)
スーパーサックスや秋吉敏子オーケストラに籍を置いたころもある西海岸系のテナーだが、
作品も少なく、マイナーなプレイヤーといわざるを得ない。
そんな彼の随一の名演と呼べるのが、MJQのディレクターと務めたピアニスト、ジョン・ルイス名義の
”Grand Encounter”
である。
まず、ジャケットがいい!
夕日の差す野原に寝転がる可憐な少女。
たまらんぞ!この野郎!
まずこの時点でジャケ買いである。
肝心の内容だが、もともとMJQも激しい演奏をするグループではないので、「東西の邂逅」と銘打った本作も、東西対決ムードはなく、ましてハードバップのようなバキバキ系でもなく、
ゆったりとした時間が流れていく。
ビル・パーキンスは、スタンダードの名曲に乗せて、あらかじめ譜面に書かれてあるかのようなメロディックなソロを淡々と吹く。
特に3曲目”Easy Living”が秀逸。バラードを柔らかな音で奏でるテナーは必聴だ。
■Musicians
John Lewis (P)
Bill Perkins (Ts)
Jim Hall (Gt)
Percy Heath (Ba)
Chico Hamilton (Ds)
2010年10月28日木曜日
フレデリック・クロンクヴィスト(As)/"Maintain!"
最近注目しているスウェーデンのアルト奏者、フレデリック・クロンクヴィストである。
汁もしたたる黒人ジャズばかり聴いていたので、北欧ジャズは正直あまりカバーしていなかったが、ふと手に取ったこのCD、
かなり熱い。
ずしっと重たい芯のあるアルト。
ボッサのリズムに乗せた、どことなく寂しさを感じさせるメロディーの6曲目”North African Pearl”など、音の特徴をはっきり聴くことができる。
テーマ明けのソロから一気にギアを上げる2曲目は、ソロ・曲調ともにケニー・ギャレットの影響を感じるが、これはこれでよしとしよう。
私見だが、基本的にジャズは
アホな音楽
である。
「ケツの穴(よーするに肛門)」が語源という噂もあながち嘘ではないと思っており、ともかく「ガッハッハ!」と笑えるところにかっこよさがある。
ただ、この人のアルバム全体に漂う、なんともいえない透明感も、これまたすごくいい。
独特の透明感とソリッドなアルトを、でしゃばり過ぎないリズムセクションが裏打ちする。
オススメです。
■Personel
Fredrik Kronkvist (As)
Daniel Tilling (P)
Martin Sjostedt (Ba)
Daniel Fredriksson (Ds)
汁もしたたる黒人ジャズばかり聴いていたので、北欧ジャズは正直あまりカバーしていなかったが、ふと手に取ったこのCD、
かなり熱い。
ずしっと重たい芯のあるアルト。
ボッサのリズムに乗せた、どことなく寂しさを感じさせるメロディーの6曲目”North African Pearl”など、音の特徴をはっきり聴くことができる。
テーマ明けのソロから一気にギアを上げる2曲目は、ソロ・曲調ともにケニー・ギャレットの影響を感じるが、これはこれでよしとしよう。
私見だが、基本的にジャズは
アホな音楽
である。
「ケツの穴(よーするに肛門)」が語源という噂もあながち嘘ではないと思っており、ともかく「ガッハッハ!」と笑えるところにかっこよさがある。
ただ、この人のアルバム全体に漂う、なんともいえない透明感も、これまたすごくいい。
独特の透明感とソリッドなアルトを、でしゃばり過ぎないリズムセクションが裏打ちする。
オススメです。
■Personel
Fredrik Kronkvist (As)
Daniel Tilling (P)
Martin Sjostedt (Ba)
Daniel Fredriksson (Ds)
2010年10月19日火曜日
International Baritone saxophone Conspiracy
って、なんじゃらほい。
直訳すると、
「国際的バリトンサックスの陰謀」。
なんじゃそら笑。
チャールズ・パパソフというオッサン名義のバリトンサックスアンサンブルである。
ニヤリ
このパパソフなる人は何者かというと、サックス奏者、役者、作曲家など複数の顔を持つマルチアーティスト。
スパルタとペルシアの殺し合い映画『300(スリーハンドレッド)』にも出ているらしい(!)。何の役かはわからんが…。
←
超B級超大作映画『300』。
ペルシア兵を斬ってえぐって大騒ぎ。
結構おもしろかったよ。
で、肝心のCDだが、バンドの編成は
バリトンサックス6本のみ(!)
という異色の録音である。
無理矢理ジャンル分けすればフリージャズになるのだろうが、完全なフリーフォームではなく、むしろ現代音楽に近い。
全員がフリーインプロで吹いたかと思ったら、クラシックのような美しい和音のテーマが突然提示されたりと、飽きさせない。
8曲目にはミンガスの直立猿人なんかも入っている。
彼女(もしくは彼氏)と部屋でくつろぎながら聴くには
まったくオススメしない
が、「バリトンサックスってこんなこともできるのか!」と思わせる、実に面白いCDである。
どう?欲しくなったでしょう!!?
※ちなみにメンバーには俺の大好きなハミエット・ブルーイット先生が。
関連記事
ハミエット・ブルーイット(バリトンサックス)
それでは!次回をお楽しみに。
直訳すると、
「国際的バリトンサックスの陰謀」。
なんじゃそら笑。
チャールズ・パパソフというオッサン名義のバリトンサックスアンサンブルである。
ニヤリ
このパパソフなる人は何者かというと、サックス奏者、役者、作曲家など複数の顔を持つマルチアーティスト。
スパルタとペルシアの殺し合い映画『300(スリーハンドレッド)』にも出ているらしい(!)。何の役かはわからんが…。
←
超B級超大作映画『300』。
ペルシア兵を斬ってえぐって大騒ぎ。
結構おもしろかったよ。
で、肝心のCDだが、バンドの編成は
バリトンサックス6本のみ(!)
という異色の録音である。
無理矢理ジャンル分けすればフリージャズになるのだろうが、完全なフリーフォームではなく、むしろ現代音楽に近い。
全員がフリーインプロで吹いたかと思ったら、クラシックのような美しい和音のテーマが突然提示されたりと、飽きさせない。
8曲目にはミンガスの直立猿人なんかも入っている。
彼女(もしくは彼氏)と部屋でくつろぎながら聴くには
まったくオススメしない
が、「バリトンサックスってこんなこともできるのか!」と思わせる、実に面白いCDである。
どう?欲しくなったでしょう!!?
※ちなみにメンバーには俺の大好きなハミエット・ブルーイット先生が。
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それでは!次回をお楽しみに。
2010年10月14日木曜日
マーク・グロス(As)
この人の音は本当にすばらしい。アルトもソプラノも、全音域で力みがまったく感じられない。
オラオラーっとエキサイトして吹いているときも、音が自然なのだ。普段呼吸するように楽器を吹いている。これは本当にすごいことであると思う。
どこで読んだか忘れてしまったが、マーク・グロスのアンブシュアは極めて合理的な形をしていることで有名だそうだ。
日本での知名度はあまり高くないようだが、ビッグバンドのパーソネルを見ていると結構出てくる。デイブホランド・ビッグバンドのアルトもこの人だ。
本作は1枚目のリーダーアルバム。
12分にもおよぶ「チャーリー・パーカー組曲」は、目まぐるしく展開するパーカーメドレーが仮装大賞みたいで思わず笑ってしまう(ついにはボーカルまで入って来る。なんだそれ)。超速スイングあり、バラードありで飽きさせない。これはアタリだった。現代版バップの隠れ名盤といえるだろう。
現在、デューク・エリントン・オーケストラのアルトを務めているようだ。フルバンドでの音も是非聴いてみたい。
そういや、エリントン・オーケストラのリーダーって今誰だっけ?まあいいか…。
関連記事
デイブ・ホランド・ビッグバンド/"What Goes Around"
ラベル
・Mark Gross(As),
アルトサックス
2010年10月5日火曜日
私の好きなジャッキー・マクリーンのレコード
音楽を聴く側からにしても演奏する側からにしても、楽器が「上手い」に越したことはない。
しかし、テクニックのある「上手い」演奏が必ずしも聴衆の心を捉えるとは限らないわけである。
「どちらかといえば下手」
だが
「抜群にかっこいい」
プレイヤー。
私の中のその代表格が、ジャッキー・マクリーンである。
早いパッセージでは指の回りはイマイチだし、何しろ音程が悪い。
それでもなお、マクリーンの演奏が我々を捉えて離さないのはなぜなのか。
「哀愁漂うトーン」だの、「訛りとも言うべきプレイ」だの、使い古されたマクリーン評を書くつもりはない。そんなものが読みたければそこらへんの雑誌にいくらでも載っている。
私が魅力を感じる理由はただひとつ。
音に男気を感じるからだ。
「少々音程が悪かろうが、俺はこう演る!」と言わんばかりの、堂々とした吹きっぷり。
パーカーのフォロワーと呼ばれながら、一聴してマクリーンだと認識させる、独特のリズム感と音遣い。
そういう演奏は、難しく考えすぎのテクニシャンが吹いたものよりも感動がある。
とはいえ、御託を並べてもしょうがない。とりあえず私的オススメを3枚挙げたので、とにかく聴いてみて欲しい↓。
①“Swing,Swang,Swingin”
マクリーン入門用
としてよく挙げられる一枚。
オリジナル曲による構成が多いブルーノート時代には珍しくスタンダード中心の選曲で、マクリーンのアルトが素直に聞けるアルバムでもある。
相変わらず音程は悪いが…。
②“Right Now!!”
比較的複雑なテーマの曲が多いが、全体的にまとまっている好アルバム。
夭逝したエリック・ドルフィにささげた2曲目が泣かせる。
音程の悪さも相まって、男気全開である。
ブロマイドみたいな写真を使わず、文字だけドン!と置いたジャケットにも男らしさを感じる。
アルバムタイトルは、訳すと「今だ、おりゃあ!!」ってか。
③“Demon’s Dance”
ぶっ飛んでるジャケットが印象的な、ブルーノート時代最後の録音。
4曲目の”Sweet Love Of Mine”はジャズ史に残る名演として名高い。
なるほど、ボッサのリズムにのせてテーマが始まった瞬間から伝わる緊張感と高揚感はたまらんのである。
この1曲聴くだけでも、このCDは買う価値ありだ。
ウディ・ショウとのコンビが聴けるという点でも貴重。
******************************************************************************************
ジャズアルトのひとつの時代を築いた彼も、2006年3月31日に亡くなってしまった。
一度はライブを見に行きたかった…。
今後も当ブログではマクリーン名盤を紹介していく予定である。
しかしまあ、この音程の悪さはもう少しどうにかならんのか。
関連記事
ティナ・ブルックス/"Back To The Tracks"
アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズ/"A Night In Tunisia"
しかし、テクニックのある「上手い」演奏が必ずしも聴衆の心を捉えるとは限らないわけである。
「どちらかといえば下手」
だが
「抜群にかっこいい」
プレイヤー。
私の中のその代表格が、ジャッキー・マクリーンである。
早いパッセージでは指の回りはイマイチだし、何しろ音程が悪い。
それでもなお、マクリーンの演奏が我々を捉えて離さないのはなぜなのか。
「哀愁漂うトーン」だの、「訛りとも言うべきプレイ」だの、使い古されたマクリーン評を書くつもりはない。そんなものが読みたければそこらへんの雑誌にいくらでも載っている。
私が魅力を感じる理由はただひとつ。
音に男気を感じるからだ。
「少々音程が悪かろうが、俺はこう演る!」と言わんばかりの、堂々とした吹きっぷり。
パーカーのフォロワーと呼ばれながら、一聴してマクリーンだと認識させる、独特のリズム感と音遣い。
そういう演奏は、難しく考えすぎのテクニシャンが吹いたものよりも感動がある。
とはいえ、御託を並べてもしょうがない。とりあえず私的オススメを3枚挙げたので、とにかく聴いてみて欲しい↓。
①“Swing,Swang,Swingin”
マクリーン入門用
としてよく挙げられる一枚。
オリジナル曲による構成が多いブルーノート時代には珍しくスタンダード中心の選曲で、マクリーンのアルトが素直に聞けるアルバムでもある。
相変わらず音程は悪いが…。
②“Right Now!!”
比較的複雑なテーマの曲が多いが、全体的にまとまっている好アルバム。
夭逝したエリック・ドルフィにささげた2曲目が泣かせる。
音程の悪さも相まって、男気全開である。
ブロマイドみたいな写真を使わず、文字だけドン!と置いたジャケットにも男らしさを感じる。
アルバムタイトルは、訳すと「今だ、おりゃあ!!」ってか。
③“Demon’s Dance”
ぶっ飛んでるジャケットが印象的な、ブルーノート時代最後の録音。
4曲目の”Sweet Love Of Mine”はジャズ史に残る名演として名高い。
なるほど、ボッサのリズムにのせてテーマが始まった瞬間から伝わる緊張感と高揚感はたまらんのである。
この1曲聴くだけでも、このCDは買う価値ありだ。
ウディ・ショウとのコンビが聴けるという点でも貴重。
******************************************************************************************
ジャズアルトのひとつの時代を築いた彼も、2006年3月31日に亡くなってしまった。
一度はライブを見に行きたかった…。
今後も当ブログではマクリーン名盤を紹介していく予定である。
しかしまあ、この音程の悪さはもう少しどうにかならんのか。
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ティナ・ブルックス/"Back To The Tracks"
アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズ/"A Night In Tunisia"
2010年9月15日水曜日
ジョー・ロバーノのDVD
ブログ更新は一体何ヶ月ぶりなのか・・・。
こんな適当な内容でも読んでいただける奇特な方が数名いらっしゃるようなので、久々に更新してみた。
今回はジョー・ロバーノである。
正直言って、これまでは
「口ひげもじゃもじゃのテナー吹くオッサン」
くらいの認識しかなかった(なんて失礼なんだまったく)。
ふとしたきっかけでこのDVDを600円(!)で購入。
どんなもんなんだと見てみたところ、
ぶっ飛びました。オッサンなんて呼んでごめんなさい。
という結論に至った。
ジョー・ロバーノってこんな音してたっけ・・・。なんだかすごいぞ・・・。
テナー2本、アルト・バリトン・ペット・トロンボーン各1本にリズムセクションという、ビッグコンボ形式のバンドで、2001年パリでのライブを収めたもの。
曲はスタンダードが比較的多いが、かなりバキバキで、これぞバップという白熱のソロが展開される。
直球系の曲が多いので、聴きやすいってとこもあるが。
特にサックス吹きにはお勧めだ。
パーカーに捧げるオリジナル曲"Charlie Chan"はサックスセクションフィーチャーの超ドバップ。
かと思えば、"Embraceable You"のスローナンバーでのサックスソリなんかもう、鳥肌もんである。
バリトンはゲイリー・スマリアンだし。
ロバーノ本人の音は、なんと言うか、
説得力がものすごい。
早い曲だと指がからまっちゃったりしてるんだが、
低重心なサウンド
が、そんな瑣末なことは吹き飛ばしてくれる。
そして何より、
演奏してる側がすげー楽しそう
なのである。これは大事なポイントだ。
だってジャズだもん。本来は眉間にシワ寄せて聴くもんじゃない。
というわけで、これはお勧め。いかがでしょう?
こんな適当な内容でも読んでいただける奇特な方が数名いらっしゃるようなので、久々に更新してみた。
今回はジョー・ロバーノである。
正直言って、これまでは
「口ひげもじゃもじゃのテナー吹くオッサン」
くらいの認識しかなかった(なんて失礼なんだまったく)。
オッサン↑
ふとしたきっかけでこのDVDを600円(!)で購入。
どんなもんなんだと見てみたところ、
ぶっ飛びました。オッサンなんて呼んでごめんなさい。
という結論に至った。
ジョー・ロバーノってこんな音してたっけ・・・。なんだかすごいぞ・・・。
テナー2本、アルト・バリトン・ペット・トロンボーン各1本にリズムセクションという、ビッグコンボ形式のバンドで、2001年パリでのライブを収めたもの。
曲はスタンダードが比較的多いが、かなりバキバキで、これぞバップという白熱のソロが展開される。
直球系の曲が多いので、聴きやすいってとこもあるが。
特にサックス吹きにはお勧めだ。
パーカーに捧げるオリジナル曲"Charlie Chan"はサックスセクションフィーチャーの超ドバップ。
かと思えば、"Embraceable You"のスローナンバーでのサックスソリなんかもう、鳥肌もんである。
バリトンはゲイリー・スマリアンだし。
ロバーノ本人の音は、なんと言うか、
説得力がものすごい。
早い曲だと指がからまっちゃったりしてるんだが、
低重心なサウンド
が、そんな瑣末なことは吹き飛ばしてくれる。
そして何より、
演奏してる側がすげー楽しそう
なのである。これは大事なポイントだ。
だってジャズだもん。本来は眉間にシワ寄せて聴くもんじゃない。
というわけで、これはお勧め。いかがでしょう?
2009年11月25日水曜日
Wings For Wheels ~Bruce Springsteen~
改めて思う。
やはり“Born To Run”しかない、と。
ある夏の夜に起こる様々な物語をアルバム1枚で描いた、ロックンロール史上に輝く名盤中の名盤。
中学で初めて出会って以来、何千回聴いたかわからない。
今でも1曲目”Thunder Road”のイントロを聴くと目頭が熱くなる。
心の琴線に触れるシンプルかつ美しい旋律、友達のことを歌った歌詞、そしてクラレンス・クレモンズのサックスの咆哮。
これ以上何を望もうか。
75年ロンドンでのライブを収めたDVDボックス。
これを見ずしてBossは語れない!
世紀の名曲”Born To Run”や”Jungle Land”がいかにして作られたかをブルース本人とバンドメンバーたちが回想するドキュメンタリーも付いている。
あの曲たちが生まれたとき、ブルースは若干24歳。「人生で最も大切なものを得た時期」だった。
他にもBossについて書きたいことは山ほどあるんだが、今日はこれくらいにしておこう。
また今度!
2009年9月25日金曜日
ジャケ買いしようぜ!!
前回のアーネット・コブ特集はどうも人気がなかったらしいので、今回は少々大衆向け(?)の内容にしてみた。
というわけで!

夕日に燃える空に浮かぶ巨大な客船。それを浜辺から眺める少年の姿がシルエットとなって美しい。
ウェイン・ショーターの有名盤。このジャケットはご存知の方も多いのではなかろうか。
アルバム自体はショーター本人が15歳のときに書いたSF漫画(なんだそりゃ)がコンセプトになっているらしい。
ショーターのソプラノが一直線の音になっていてとても心地よい。
リズムは打ち込みを多用している。当時としては斬新だったのかもしれないが、私としては生バンドでやって欲しかった。
1986年録音。
オススメ度:☆☆☆☆★
Richie Kamuca / Bill Holman “West coast Jazz In Hifi”
夕日のさす波打ち際に楽器が・・・というジャケットが綺麗だなと思って購入(安易ではあるが気にしない)。
オクテット形式での演奏なのだが、とりあえず面子がハンパない。ロッソリーノ大先生(tb)、ビル・ホルマン(bs)、そしてリッチー・カミューカ(ts)!
ウェスト・コースト派の中でも特に一目置かれていたというカミューカのテナーはとても紳士的で、俺が女だったらコロッといくだろうなぁ、という感じである。
オススメ度:☆☆☆☆★
“Indo Jazz Fusions”
見るからに怪しいナゾのレコード。
これをジャケ買いした当時は精神的に病んでいたかもしれない、というようなすさまじいジャケット。ベルセルクにこういう使徒がいたような・・・。
見ればわかる(笑)!他には何も語るまい!
※ 演奏自体はどうかというと、ジャケットからは想像もつかないような柔らかく太いテナーサウンドが楽しめる。しかも、猛烈にスイングする。最高!
アルバムの詳細はまた今度。
オススメ度:☆☆☆☆☆
このように、結構アタリを引くことも多いジャケ買い。
みなさんも試してみては?
というわけで!
今回はジャケ買い特集だ。
ジャケ買い:レコード、CDのジャケットに惹かれて購入することの意(広辞苑)
ジャケ買いをしたことがある:音楽ファン1,000人中953人がYES(帝国データバンク調べ)
皆さんは「ジャケ買い」をしたことはあるだろうか。私も結構やってしまう。
場合によっては「嘘だろっ!」っていうような駄盤に当たってしまうこともあるが、まあギャンブルみたいなものだからしょうがない。
というわけで、今回は私がこれまで経験した「ジャケ買い」の一部をご紹介しよう。
内容についても多少触れるので、興味を持った方はamazonのリンクをクリック!!
Wayne Shorter “Phantom Navigator”
ジャケ買い:レコード、CDのジャケットに惹かれて購入することの意(広辞苑)
ジャケ買いをしたことがある:音楽ファン1,000人中953人がYES(帝国データバンク調べ)
皆さんは「ジャケ買い」をしたことはあるだろうか。私も結構やってしまう。
場合によっては「嘘だろっ!」っていうような駄盤に当たってしまうこともあるが、まあギャンブルみたいなものだからしょうがない。
というわけで、今回は私がこれまで経験した「ジャケ買い」の一部をご紹介しよう。
内容についても多少触れるので、興味を持った方はamazonのリンクをクリック!!
Wayne Shorter “Phantom Navigator”

夕日に燃える空に浮かぶ巨大な客船。それを浜辺から眺める少年の姿がシルエットとなって美しい。
ウェイン・ショーターの有名盤。このジャケットはご存知の方も多いのではなかろうか。
アルバム自体はショーター本人が15歳のときに書いたSF漫画(なんだそりゃ)がコンセプトになっているらしい。
ショーターのソプラノが一直線の音になっていてとても心地よい。
リズムは打ち込みを多用している。当時としては斬新だったのかもしれないが、私としては生バンドでやって欲しかった。
1986年録音。
オススメ度:☆☆☆☆★
Richie Kamuca / Bill Holman “West coast Jazz In Hifi”
夕日のさす波打ち際に楽器が・・・というジャケットが綺麗だなと思って購入(安易ではあるが気にしない)。オクテット形式での演奏なのだが、とりあえず面子がハンパない。ロッソリーノ大先生(tb)、ビル・ホルマン(bs)、そしてリッチー・カミューカ(ts)!
ウェスト・コースト派の中でも特に一目置かれていたというカミューカのテナーはとても紳士的で、俺が女だったらコロッといくだろうなぁ、という感じである。
オススメ度:☆☆☆☆★
“Indo Jazz Fusions”
見るからに怪しいナゾのレコード。ジャケットにヒンドゥー文字と思しきものが書いてあるが、よく見れば単に
アルファベットをそれ風に書いてるだけ。
しかも「インドジャズ」なら”Indian Jazz”と書くべきだろうに、こともあろうか”Indo Jazz”。
Indoってなによ笑。
この適当な感じが妙に気に入り、思わず購入。
1曲目から聴いてみると、インドというか何というか、ビミョーに無国籍な雰囲気が。
で、2曲目は同じフレーズをシタールでひたすらループ。完全にドラッグミュージックになってます。
しかし、アマゾンで検索してびっくり。
この適当な感じが妙に気に入り、思わず購入。
1曲目から聴いてみると、インドというか何というか、ビミョーに無国籍な雰囲気が。
で、2曲目は同じフレーズをシタールでひたすらループ。完全にドラッグミュージックになってます。
しかし、アマゾンで検索してびっくり。
なんとミュージックランキングで10万位くらいになっている!
以外に聴いてる人多いのか・・・。
オススメ度:☆☆☆★★
Brew Moore “The Brew Moore Quartet and Quintet”
以外に聴いてる人多いのか・・・。
オススメ度:☆☆☆★★
Brew Moore “The Brew Moore Quartet and Quintet”
これをジャケ買いした当時は精神的に病んでいたかもしれない、というようなすさまじいジャケット。ベルセルクにこういう使徒がいたような・・・。見ればわかる(笑)!他には何も語るまい!
※ 演奏自体はどうかというと、ジャケットからは想像もつかないような柔らかく太いテナーサウンドが楽しめる。しかも、猛烈にスイングする。最高!
アルバムの詳細はまた今度。
オススメ度:☆☆☆☆☆
このように、結構アタリを引くことも多いジャケ買い。
みなさんも試してみては?
2009年9月16日水曜日
男たるものこうでなくっちゃ ~アーネット・コブ~
「男のテナー」と来れば、デクスター・ゴードン、ジーン・アモンズが筆頭に上がりそうだが、今回紹介するのははアーネット・コブ(Arnett Cobb)である。
演奏もさることながら、そもそも見た目のインパクトがハンパではない。
「お前はアルト吹きなのにまたテナーかよ!」という罵声が飛んできそうだが、表現の自由なので気にしない。
日本国内での知名度はいまいちのようだが、私はとても好きだ。
ジャズファンの中ではコブはホンカーとして位置付けられることが多いが、私の持論では、
コブはホンカーではない(!!)。
※ 「ホンカーってそもそも何よ?」という方は、ブログのバックナンバー「下品でナンボ!ホンカー特集」を参照されたい。
泥臭さむんむんで吹きまくるが、基本的なスタンスが、何というかどっしりしている印象を受ける。ビッグ・ジェイ・マクニーリーなどのいわゆるホンカー族と比べると、よりジャズ的と言えるかもしれない。ギャンギャン吹くというタイプとは一線を画する。
あくまで私個人の好みであるが、テナープレイヤーにはこういうのを聴いて欲しい!!
で、オススメはこちら。
"Chittlin’ Shout"
チタリン(Chittlin’)というのは豚の小腸のことらしい。
B.B.キング曰く、肉を買う金のない黒人がチタリンを買って食う。それが転じて、黒人地区の小さいクラブで演奏することをチタリン・サーキットと呼ぶようになったと。
そういうところの客は皆耳が肥えていて、つまらない演奏をすると野次ったり、物を投げつけたりするそうである。
コブもチタリン・サーキットで揉まれて這い上がっていったミュージシャンの一人である。
アルバムの内容を一言でいうと、ブルース、ファンク、ソウル、ジャズのごった煮。
小手先のテクニックは一切無視!男だぜ!
71年録音。
"Blow Arnett Blow!"
ゴリゴリ系サックスの代表格であるエディ・ロックジョウ・デイビスとの共演。フロントを2テナーにして吹きまくる、夢のような一枚。
ソロバトルを聴いていると、二人のスタイルが違って面白い。
ロックジョウはかなり速いテンポでも、拍に忠実にはめ込んでいく速射砲のようなプレイ。
かたやコブは、最初から拍を無視して好きなように吹く。笑える。
特に2曲目の”Go Power!!”の演奏は圧巻だ。この曲はI Got Rhythmと同じ(多少単純化しているように思うが)コード進行であるので、コピーの素材としても面白い。ブルース系プレイヤーらしいわかりやすいアプローチが聴いていて楽しい。
"Smooth Sailing"
唸りまくるオルガンをバックに、コブがブリブリ吹く。
先に紹介した2枚と比べると若干おとなしい感じか。
聴いてみた方はお分かりかと思うが、紹介したアルバムはどれも熱い演奏ばかり。
しかし、驚くべきとこに、これらのアルバムを録音したとき、コブは自力で歩けない状態であったのだ。
56年の自動車事故に遭い、
二度と自分の足では歩けなくなってしまった。

松葉杖にも関わらず、ライブでぶちかますアーネット・コブ。
だが、不屈の精神で演奏を続け、ライブでは松葉杖をわきの下に挟んで立ち上がり、テナーをこれでもかと言わんばかりに吹いたという。
1989年、71歳で死去。
演奏もさることながら、そもそも見た目のインパクトがハンパではない。
「お前はアルト吹きなのにまたテナーかよ!」という罵声が飛んできそうだが、表現の自由なので気にしない。
日本国内での知名度はいまいちのようだが、私はとても好きだ。
ジャズファンの中ではコブはホンカーとして位置付けられることが多いが、私の持論では、
コブはホンカーではない(!!)。
※ 「ホンカーってそもそも何よ?」という方は、ブログのバックナンバー「下品でナンボ!ホンカー特集」を参照されたい。
泥臭さむんむんで吹きまくるが、基本的なスタンスが、何というかどっしりしている印象を受ける。ビッグ・ジェイ・マクニーリーなどのいわゆるホンカー族と比べると、よりジャズ的と言えるかもしれない。ギャンギャン吹くというタイプとは一線を画する。
あくまで私個人の好みであるが、テナープレイヤーにはこういうのを聴いて欲しい!!
で、オススメはこちら。
"Chittlin’ Shout"
チタリン(Chittlin’)というのは豚の小腸のことらしい。
B.B.キング曰く、肉を買う金のない黒人がチタリンを買って食う。それが転じて、黒人地区の小さいクラブで演奏することをチタリン・サーキットと呼ぶようになったと。
そういうところの客は皆耳が肥えていて、つまらない演奏をすると野次ったり、物を投げつけたりするそうである。
コブもチタリン・サーキットで揉まれて這い上がっていったミュージシャンの一人である。
アルバムの内容を一言でいうと、ブルース、ファンク、ソウル、ジャズのごった煮。
小手先のテクニックは一切無視!男だぜ!
71年録音。
"Blow Arnett Blow!"
ゴリゴリ系サックスの代表格であるエディ・ロックジョウ・デイビスとの共演。フロントを2テナーにして吹きまくる、夢のような一枚。
ソロバトルを聴いていると、二人のスタイルが違って面白い。
ロックジョウはかなり速いテンポでも、拍に忠実にはめ込んでいく速射砲のようなプレイ。
かたやコブは、最初から拍を無視して好きなように吹く。笑える。
特に2曲目の”Go Power!!”の演奏は圧巻だ。この曲はI Got Rhythmと同じ(多少単純化しているように思うが)コード進行であるので、コピーの素材としても面白い。ブルース系プレイヤーらしいわかりやすいアプローチが聴いていて楽しい。
"Smooth Sailing"
唸りまくるオルガンをバックに、コブがブリブリ吹く。
先に紹介した2枚と比べると若干おとなしい感じか。
聴いてみた方はお分かりかと思うが、紹介したアルバムはどれも熱い演奏ばかり。
しかし、驚くべきとこに、これらのアルバムを録音したとき、コブは自力で歩けない状態であったのだ。
56年の自動車事故に遭い、
二度と自分の足では歩けなくなってしまった。

松葉杖にも関わらず、ライブでぶちかますアーネット・コブ。
だが、不屈の精神で演奏を続け、ライブでは松葉杖をわきの下に挟んで立ち上がり、テナーをこれでもかと言わんばかりに吹いたという。
1989年、71歳で死去。
ラベル
サックスバトル,
テナーサックス,
ホンカー/ジャンプ・ブルース等
2009年5月23日土曜日
暴力のサックス ボルビトマグース
サックスという楽器に皆さんはどのようなイメージを持つだろうか。
「TスクウェアのTruth」だろうか。「夜霧に咽ぶムードテナー」というのもあるだろう。
とりあえず、ジャズ・ポップスの花形楽器のひとつというイメージは一般大衆の中では確立しており、正にその通りとも言える。
しかし、そんなイメージを徹底的に破壊し尽す、恐ろしく暴力的なサックスがある。
バンド名にコレを採用した理由はまったく不明。
この際わからなくたっていいのである。
ライブで発射される音塊の破壊力はすさまじく、客は聴覚に異常をきたし、ライブ後しばらく会話ができなくなったそうだ。
ライブハウスのスピーカーを吹っ飛ばしたという伝説も残している。
96年6月、渋谷ラママでの歴史的ライブ。聴くべし!
<特別コラム:何故、破壊的な音楽に惹かれるのか>
さて、読者のみなさんはいかがでしょう?
関連記事
10,000Hit記念! Peter Brotzmann Trio / "For Adolphe Sax"
「TスクウェアのTruth」だろうか。「夜霧に咽ぶムードテナー」というのもあるだろう。
とりあえず、ジャズ・ポップスの花形楽器のひとつというイメージは一般大衆の中では確立しており、正にその通りとも言える。
しかし、そんなイメージを徹底的に破壊し尽す、恐ろしく暴力的なサックスがある。
ニューヨークアンダーグラウンドの雄として、カルト的な人気を誇るノイズバンド、
ボルビトマグースである。
ボルビトマグースである。
メロディー、ハーモニー、一定のリズムを持ったものを音楽と定義つけるのであれば、彼らの演奏はおよそ音楽と呼べる代物ではない。
圧倒的な轟音と獰猛なサックス。これは「音楽」ではなく、むしろ「行為」というべきであろう。
圧倒的な轟音と獰猛なサックス。これは「音楽」ではなく、むしろ「行為」というべきであろう。
79年結成。
ドン・ディートリッヒ(sax)、ジム・ソウター(sax)、ドナルド・ミラー(guitar)の3人組からなる(活動初期はエレクトロニクス担当がいたが、現在は3人である)。
その演奏は超爆音・超轟音であり、JOJO広重をして「最もうるさいバンド」と言わしめた。
フリージャズやロックとも全く異なる。
その演奏は超爆音・超轟音であり、JOJO広重をして「最もうるさいバンド」と言わしめた。
フリージャズやロックとも全く異なる。
左から、Donald Miller(Gt)、Don Dietrich(sax)、Jim Sauter(sax)
<ボルビトマグースの意味とは>
紀元400年代中頃にフン族(北方の匈奴の一派と思われる)がローマ帝国の一部を侵略した。
その際にケルト系ローマ人の町が襲われ、虐殺されたらしい。そのとき被害を被った町のひとつが「ボルビトマグース」という名前だったようである。
バンド名にコレを採用した理由はまったく不明。
この際わからなくたっていいのである。
ライブで発射される音塊の破壊力はすさまじく、客は聴覚に異常をきたし、ライブ後しばらく会話ができなくなったそうだ。
ライブハウスのスピーカーを吹っ飛ばしたという伝説も残している。
そのパフォーマンスも常軌を逸している。
マウスピースとネックの間を長いホースでつなぎ、サックス本体をエレキギターのように振り回しながら吹きまくるゴムホース・サックス(勝手に命名)。
ここまで来ると、音程もへったくれもない。
アドルフ・サックスもあの世でさぞ驚いていることだろう。
まだある笑。
2本のサックスのベルでマイクをはさみ、一気に爆音を撒き散らす
必殺技ベル・トゥゲザー(Bell Together)。
もはや何がなんだかわからない。
音階や理論なんざクソ食らえとでも言わんばかりのその有様からは、サックスという楽器の更なる可能性すら感じる。
96年6月、渋谷ラママでの歴史的ライブ。聴くべし!
多くの人がフリージャズやノイズは受け入れがたいものと感じるだろう。楽器を正しく演奏できない人が滅茶苦茶やっているだけ、という見方もできる。
特にボルビトマグースのような「行為」は極めて破壊的だ。
しかし、私を含め一部の人には熱狂的な支持を受けているのも事実である。なぜなのか。
特にボルビトマグースのような「行為」は極めて破壊的だ。
しかし、私を含め一部の人には熱狂的な支持を受けているのも事実である。なぜなのか。
その根底にあるのは「破壊衝動」
ではなかろうか。
必死で作ってきたものをぶち壊してしまいたいという、ある種のカタルシスを求める感覚というものは誰しも少なからず持っている。
そうした衝動を、演奏者が音という形をとって自分の代わりに体現してくれているというように感じる、言い換えれば
「代償行為」
に当たると考えることはできまいか。
少々飛躍しすぎかもしれないが、少なくともフリー系のライブを聞きに行くとき、私の中にはそのようなものが流れているような気がする。
ではなかろうか。
必死で作ってきたものをぶち壊してしまいたいという、ある種のカタルシスを求める感覚というものは誰しも少なからず持っている。
そうした衝動を、演奏者が音という形をとって自分の代わりに体現してくれているというように感じる、言い換えれば
「代償行為」
に当たると考えることはできまいか。
少々飛躍しすぎかもしれないが、少なくともフリー系のライブを聞きに行くとき、私の中にはそのようなものが流れているような気がする。
さて、読者のみなさんはいかがでしょう?
関連記事
10,000Hit記念! Peter Brotzmann Trio / "For Adolphe Sax"
2009年4月26日日曜日
しかしまあ、何だなぁ。アンブシュアは・・・。
アンブシュア(楽器を吹くときの口の形のこと。いやらしい意味はない。)は難しい。
アマチュアにとっては勿論、プロにとっても永遠の課題であろう。なにしろ、
音程と音色はアンブシュアで8割がた決まる
といわれるくらいである。
というわけで、今回はアンブシュアの話。
まずはじめに、絶対的に正しいアンブシュアというのは無いようだ。要するに「客を納得させられる音」が出せるのなら、どんなとんでもない吹き方だっていいはずである。
しかし、「いい音」を出すための様々なアンブシュアを平均化すれば、一定の法則というか、決まりみたいなもんがあるように思うので、徒然なるままに書いてみることにする。
本題に戻ろう。
我々ド素人は当然プロのアンブシュアをお手本にすべきなのだが、真似る対象を間違えてはいけない。
唇の厚さがまったく異なる黒人プレイヤーはあまり参考にならないだろう。そもそもアンブシュアがどうなっているのか、見てもわからない(マウスピースが口に埋まっているように見えることもしばしば)。
サンボーンを真似るのもやめといたほうがいいだろう。
急角度をつけてマウスピースをくわえる独特の吹き方はサンボーン自身が研究し尽くした末の結果であろうが、素人は真似してはいけないスタイルであるし、第一格好だけ似せてもあんなふうには吹けない。現実は厳しいのである。これまで、いかにも「サンボーン最高です」的に楽器を斜めに構えて吹く人を何人か見てきたが(フュージョン系サークルに多い)、ろくなのがいない。まずは正統派でいくべきだろう。
といって、中には
パーカー好きが高じてセッティングまで真似するアホ
がおるが、論外である。ブリルハートのマッピに鋼鉄のように硬いリードなんて、そもそも音が出ない。やめとこう。
というわけで、我々は日本人もしくは白人プレイヤーを真似するのが得策であろう。具体的には、宮本大路氏、本田雅人氏(音の好みは分かれると思うが)、あとはフィル・ウッズといったところだろうか。時期やスタイルによっての差はあるものの、この方たちのアンブシュアには一定の共通点があるように思う。
これに、私が師から教えてもらったアンブシュアのポイントを加えると次のようになる。
・ マウスピースの上部(ティースガードのところ)に上の歯をしっかり乗せ、そこを支点とする
(決して下唇にマッピを「乗せる」ようにしてはいかん。噛むのと同じになってしまうからだ)。
・ マウスピースをくわえるとき、下あごは可能な限り脱力し、下にさげて、さらに手前に引く。
・ そうすることによって、リードに接するのは下唇のみになる。決して噛まない!
(「ほ」を発音するときに近い)
口というものは、上下に閉じるような構造になっている。そして、マウスピースの開口部も横長の形になっている。
人間の身体は脳みそによって作られるイメージで容易に変化してしまうので、サックスを吹くとき、どうしても「上下に噛む」というイメージに陥りやすい。
そうなると、音はどうして薄っぺらになってしまう。
我々が目指す「筒型の音」は「横長の薄っぺらさ」を出来るだけ排除する必要があるので、むしろ「縦長の筒型の音」くらいのイメージのほうがよいのかもしれない(というわけで、「ほ」の発音)。
これは、これまで脳内に作られたイメージを再構築しなくてはならないので、とても根気のいる作業であると思う。
・ 下唇は「巻く」のではなく、リードに対して「立てる」イメージ。出しすぎてもいかんらしい。
・ 腹に力を入れ、息をしっかり支える(これは当たり前か)。
以上の点から考えると、最も重要なのは「リードの振動を極力妨げない」こと及び、「マウスピースのオープニングを最大限生かす」ことといえるのではないかと思う。かといって緩いだけのアンブシュアがよいとはいえない。リードがやたら振動するだけの、コントロールのきかない音は音楽的とはいえないからだ。
文章で書けるのはとりあえずこれくらいだろうか・・・。
自分のアンブシュアを写真にとって載せようかとも思ったが、全然勘違いだったら恥ずかしいのでやめた。
※ やたらと偉そうなことを書いてしまったが、上記の内容を私が実践できているかというと、「あはは・・・。すみません・・・。」と言うほかない。
そして、私も当然ド素人なので、「ここで読んだことをやってみたらえらいことになった!」と訴えられても責任は取れません。
さらに、クラシックの吹き方は知りません。ごめんなさい。
ではまた。
アマチュアにとっては勿論、プロにとっても永遠の課題であろう。なにしろ、
音程と音色はアンブシュアで8割がた決まる
といわれるくらいである。
というわけで、今回はアンブシュアの話。
まずはじめに、絶対的に正しいアンブシュアというのは無いようだ。要するに「客を納得させられる音」が出せるのなら、どんなとんでもない吹き方だっていいはずである。
しかし、「いい音」を出すための様々なアンブシュアを平均化すれば、一定の法則というか、決まりみたいなもんがあるように思うので、徒然なるままに書いてみることにする。
本題に戻ろう。
我々ド素人は当然プロのアンブシュアをお手本にすべきなのだが、真似る対象を間違えてはいけない。
唇の厚さがまったく異なる黒人プレイヤーはあまり参考にならないだろう。そもそもアンブシュアがどうなっているのか、見てもわからない(マウスピースが口に埋まっているように見えることもしばしば)。
サンボーンを真似るのもやめといたほうがいいだろう。
急角度をつけてマウスピースをくわえる独特の吹き方はサンボーン自身が研究し尽くした末の結果であろうが、素人は真似してはいけないスタイルであるし、第一格好だけ似せてもあんなふうには吹けない。現実は厳しいのである。これまで、いかにも「サンボーン最高です」的に楽器を斜めに構えて吹く人を何人か見てきたが(フュージョン系サークルに多い)、ろくなのがいない。まずは正統派でいくべきだろう。
といって、中には
パーカー好きが高じてセッティングまで真似するアホ
がおるが、論外である。ブリルハートのマッピに鋼鉄のように硬いリードなんて、そもそも音が出ない。やめとこう。
というわけで、我々は日本人もしくは白人プレイヤーを真似するのが得策であろう。具体的には、宮本大路氏、本田雅人氏(音の好みは分かれると思うが)、あとはフィル・ウッズといったところだろうか。時期やスタイルによっての差はあるものの、この方たちのアンブシュアには一定の共通点があるように思う。
これに、私が師から教えてもらったアンブシュアのポイントを加えると次のようになる。
・ マウスピースの上部(ティースガードのところ)に上の歯をしっかり乗せ、そこを支点とする
(決して下唇にマッピを「乗せる」ようにしてはいかん。噛むのと同じになってしまうからだ)。
・ マウスピースをくわえるとき、下あごは可能な限り脱力し、下にさげて、さらに手前に引く。
・ そうすることによって、リードに接するのは下唇のみになる。決して噛まない!
(「ほ」を発音するときに近い)
口というものは、上下に閉じるような構造になっている。そして、マウスピースの開口部も横長の形になっている。
人間の身体は脳みそによって作られるイメージで容易に変化してしまうので、サックスを吹くとき、どうしても「上下に噛む」というイメージに陥りやすい。
そうなると、音はどうして薄っぺらになってしまう。
我々が目指す「筒型の音」は「横長の薄っぺらさ」を出来るだけ排除する必要があるので、むしろ「縦長の筒型の音」くらいのイメージのほうがよいのかもしれない(というわけで、「ほ」の発音)。
これは、これまで脳内に作られたイメージを再構築しなくてはならないので、とても根気のいる作業であると思う。
・ 下唇は「巻く」のではなく、リードに対して「立てる」イメージ。出しすぎてもいかんらしい。
・ 腹に力を入れ、息をしっかり支える(これは当たり前か)。
以上の点から考えると、最も重要なのは「リードの振動を極力妨げない」こと及び、「マウスピースのオープニングを最大限生かす」ことといえるのではないかと思う。かといって緩いだけのアンブシュアがよいとはいえない。リードがやたら振動するだけの、コントロールのきかない音は音楽的とはいえないからだ。
文章で書けるのはとりあえずこれくらいだろうか・・・。
自分のアンブシュアを写真にとって載せようかとも思ったが、全然勘違いだったら恥ずかしいのでやめた。
※ やたらと偉そうなことを書いてしまったが、上記の内容を私が実践できているかというと、「あはは・・・。すみません・・・。」と言うほかない。
そして、私も当然ド素人なので、「ここで読んだことをやってみたらえらいことになった!」と訴えられても責任は取れません。
さらに、クラシックの吹き方は知りません。ごめんなさい。
ではまた。
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